日本の野球ファンにしてみれば、ある程度覚悟していたとはいえ、ショッキングなニュースだ。現地時間25日、米大リーグ・レイズの松井秀喜(38)が戦力外通告を受けた。シーズン途中での戦力外は松井のキャリアの中でも初となる。
今シーズンの松井は開幕を迎えても所属先が決まらず、レイズとマイナー契約を結んだのは4月30日。約1ヵ月後の5月29日にはメジャー昇格を果たしたものの、肝心の成績は最後まで上がらなかった。34試合出場(先発は23試合)で、打率.147、2本塁打、7打点はあまりに寂しい数字だ。
今回の決定を受けて、登録枠(40人)の空いた分に入ったのは、ダイヤモンドバックスから移籍のライアン・ロバーツ。今シーズンのロバーツの成績は打率.250、6本塁打、34打点。メジャー7年目、通算打率.250、35本塁打の選手に弾き出されたことが、今の松井の立ち位置を分かりやすく表しているかもしれない。
今後の松井には厳しい状況が待っている。大リーグの中には夏場に入ると来年を見据えて若手起用に切り替えるチームも出てくる。そうしたチームが彼を獲得する可能性は非常に低い。一方で優勝を狙えるチームは経験豊富なベテランを補強する(イチローを獲得したヤンキースがいい例)が、かなりの不振に喘ぐ選手には手を出さないだろう。“ゴジラ”は米国10年目のシーズンで最大の危機に直面している。
※画像:米大リーグ・レイズのオフィシャルサイトより
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