どうもどうも、41歳で渋谷のギャル風俗の前で物欲しそうな顔をしていたら警察を呼ばれた特殊犯罪アナリスト・丸野裕行で~す!
読めば風邪を引かなくなると評判の実録漫画『丸野裕行の激ヤバ裏社会』!
お待たせしました新企画第5回!
今回は、留置場をエンジョイする人、しない人の違いを踏まえた体験記を綴ります!
世の中のタマキンの裏側を覗くような世界観をお楽しみください! 文章もイラストも100%マルノ印!
それではどうぞ!
モッチャリしている官弁のマズさ
その姿から味なんてものを、はなから求めてはいないんですけどね。
それにしても、この弁当だけってのは拷問です。
で、先輩たちはというと、充実の“自弁”を購入して、留置場ライフをエンジョイしているっていうんですから、留置場ビギナーの僕にとっては苦しいですよ、ホント。
チラリと、醤油味のすっきりとしたラーメンスープの匂いがする方を見ますと、ずるずると音をたてながら麺を啜っているんですからね。
やってられないですが……、こうなってくると、ちょっとばかり目つきもおかしくなってきまして……。その汁物に身も心も一点集中です。
ちょっとくらい、食べられない人の目の前で「ああ、悪いなぁ……」って気持ちが湧いてこないんでしょうか?
良心の呵責に苛まれるということはないんでしょうか?
ひもじい気持ちが襲ってくる
なんといいますか、お金はあるのに買えないとなると、心に秋風が吹きこんできます。別に飼ってもいない常軌を逸した雑種犬(※)みたいなものも見えてきますし、とにかくひもじい。 ※もはや何の犬種なのかすらわからないし、猫とかも入っていそうな感じの犬
「ああ~、寒いぃぃ、寒いぃ」とトタンをかぶって震えていた赤痢で死んだ兵隊さん(※『はだしのゲン』2巻のやつ)みたいな状態で、先輩方の食している良くダシが利いたスープの匂いを嗅ぎながら、心の寒さをやり過ごします。
先輩方が言っていましたが、だいたい新入りのほとんどがこのマズい官弁の半分を残すとのこと。
好き嫌いのない私でも、この弁当はないですね。
夏場はまだ大丈夫らしいのですが、冬場になると、米がカチコチになっているので、サイドに控えし薄い番茶をかけてお茶漬けとしてかき込んだ方がまだ食えるとのことでした。
留置場は官弁ですが、拘置所へ行けば、刑務所と同じ温かい給食が支給されるので天国だそうです。
to be continued…
次回第6回は「ついに取り調べスタート」です!