海外旅行先でベトナムは相変わらずの人気だ。もしかしたら現地でおっかなびっくり飲んだことがある方もいるかもしれない。
CAFE GIANG JAPANは4月23日(月)にベトナムのハノイで70年以上“暖簾(のれん)分け” を断り続けた「エッグコーヒー」発祥のカフェ『CAFE GIANG(カフェ ジャン)』を横浜の中華街にオープンする。報道関係者向けの先行試飲会を取材したのでレポートする。
エッグコーヒーとは文字通り、コーヒーに卵を加えたもの。その味が当初想像できず当惑した。ベトナムコーヒーといえば日本ではコンデンスミルクをたっぷり加えた甘いものと思われがち。これには様々な説があるが、暑い場所で糖分を摂取するために甘くなった、あるいはコーヒーベルトでも東南アジアでとれる「ロブスタ種」はくせが強く、そのままストレートで飲む「アラビカ種」のようにはいかないので砂糖やミルクをたっぷり加えたという説である。どれが真実なのかはともかく、それも土地の文化であり風習である。それしてもコーヒーに卵とは「玉子酒」なみに奇怪でもある。
記者が選択した3つのメニューはアイスのエッグコーヒー(写真上)、エッグ抹茶(左下)、エッグシナモン(右下)だ。
どれも卵の黄身をメレンゲ状にしたものがコーヒーの上にのっている。ホットのものは冷めないようにカップが熱湯の入った皿に浸かっていた。
エッグシナモン
エッグシナモンはシナモンの香り高いコーヒーで、卵が入っているという感覚はなく、言われてもわからない。まろやかさは天下一品で、シナモン好きの記者としてはイチオシとしたいところ。
エッグ抹茶
エッグ抹茶は日本特有のメニューではなく、ベトナムでも販売されているとのこと。
まぜた途端に色が黄緑色になりびっくりするが、味は抹茶ミルクのそれである。
エッグコーヒー・アイス
エッグコーヒーのアイスは、パフェ等のスイーツを食べる感覚で飲んでいただきたい。
こちらもミルキーでなおかつ味は濃い。これからの季節にはぴったりかもしれない。
完全に混ぜ切ることは不可能に近い
メレンゲ状の黄身は混ぜながら飲み、飲みながら混ぜる。
そのまま食べても卵っぽさはなくクリームのようだ。
しかし混ぜなくては分離したままなので、とにかく懸命に混ぜる。そして飲む。
ちなみに、コーヒーはロブスタ種とアラビカ種のブレンドだ。ロブスタ種のくせのある濃い味をエッグがミルキーに和らげている感じだ。そして本来のコーヒーの味はアラビカ種に任せてある絶妙なバランスといえよう。
しかしながら、油断して放置しているとまた分離してしまうので、飲み終わるまで完全に混ぜ切ることは不可能だろう。最後は茶道のお抹茶よろしくズズッと吸い込んで飲む形になる。
中華街にベトナムが入ったことにより、中華料理一辺倒ではなく、総合的なサウスイーストアジアンなテイストで楽しむことができるだろう。
横浜にお越しの際には立ち寄ってみてはいかがだろうか。
場所は中華街東門を入って山下町交番の向かい側。間口が小さいので通りすぎに注意。
※写真はすべて記者撮影