IDCによると、世界のPC市場が、捕えどころのない目標のまま残っているという。 2016年3月12日
PCは、新しいモデルとWindows10へのアップグレードの需要が増し、世界の経済状態は、安定あるいは、向上を求め続け、世界のPC市場は、安定を求め続けている。
しかし、IDC Worldwide Quarterly PC Trackerは、2012年以来、経済的な問題や、タブレットやスマートフォンなど、他のタイプのパーソナル・デバイスからの攻勢を受け、2016年を通し、PCの出荷台数は、緩やかに減少していくと予想している。
2016年初めにおける、2016年のPCの出荷台数の減少率の予測は、経済的な問題と共に、タブレットやスマートフォンからの攻勢で、2015年4Qにおける、2016年のPCの出荷台数の減少率の予想よりも、さらに低くなっている。
米ドルに対する、貨幣価値の下落と、PCの販売価格の上昇の影響で、PCの出荷台数が、さらに減少している。
また、古いPCが、Windows 10へアップグレードできるようになったことで、古いPCのライフサイクルが、さらに長くなり、買い換え需要が減少している。
2015年における、ハードウェア・ベンダの、古いタイプのPCの在庫一掃への取り組みは、販売チャネルからの需要を押し下げた。
季節的に、2015年4Qには、PCの出荷台数が増加していたが、2016年1Qには、PCの出荷台数が減少している。
これらの要因で、IDCは、2016年のPCの出荷台数が減少率の予測を、5.4%に引下げた。
キーボード取り外し可能なタブレット市場は、PCに置き換わることを目的にした、大きな画面のモデルにより、活気付けられた。
このような、キーボード取り外し可能なタブレットからの攻勢を受け、2015年に、PCの出荷台数が、前年から、10%減少した。
キーボード取り外し可能なタブレットの出荷台数は、2015年に、前年から、2倍以上になったが、PCの出荷台数の6%未満であった。
キーボード取り外し可能なタブレットと、PCを合わせた、出荷台数の合計は、2016年に、前年から、約1%減少する見込みである。
超薄型ノートPCと、キーボード取り外し可能なタブレットの出荷台数は、2020年までに、実質的に増加することが期待されている。
2020年までに、オールインワン・タイプのPCの出荷台数は、1/3以上増加し、キーボード取り外し可能なタブレットの出荷台数は、2倍以上に増加し、超薄型ノートPCの出荷台数は、70%以上増加するだろう。
さらに、14インチより小さな画面を持つ、ノートPCの価格は、低下し、出荷台数は、増加を続けるだろう。
1)製品カテゴリと地域による、PCの出荷台数
(単位:100万台)
2016年 2016年 2020年 2020年 5年間の
製品カテゴリ 出荷台数 シェア 出荷台数 シェア CAGR
Notebook
成熟地域 86.4 33.1% 80.9 31.8% -1.3%
新興地域 69.8 26.8% 77.3 30.4% 2.0%
Portable PC
合計 156.2 59.9% 158.2 62.2% 0.3%
Desktop
成熟地域 38.8 14.9% 31.1 12.2% -4.3%
新興地域 65.9 25.2% 65.0 25.6% -0.3%
Desktop PC
合計 104.7 40.1% 96.1 37.8% -1.7%
PC合計
成熟地域 125.2 48.0% 112.0 44.1% -2.2%
新興地域 135.7 42.0% 142.3 55.9% 1.0%
総合計 260.9 100.0% 254.3 100.0% -0.5%
ソース:IDC Worldwide Quarter PC Tracker、2016年2月25日
注)成熟市場には、米国、西欧、日本、および、カナダは含まれる。
新興市場には、アジア/パシフィック(日本を含む)、ラテンアメリカ、中央と東欧(CEE)、中東&アフリカ(MEA)が含まれる。
PCには、デスクトップ、ミニ・ノートブック、および、取り外しできないキーボードを持つ、他のポータブルPCが含まれ、Apple iPad、Microsoft Surface Pro、あるいは、Androidタブレットといった、タブレットやハンドヘルドは含まれない。