Dellは、同社のITサービス・ビジネス事業部を、NTTデータに、約35億ドルで売却するための取引を締結させる段階に近づいているようだ。 2016年3月8日
By Rick Whiting、CRN
2016年3月8日に、Dellは、同社のWebサイトで、NTTの役員が、DellのCEO、Michael Dell氏と会うと報告した。
2016年2月16日に、ソースは、CRNに、NTTデータが、Dellと、30日間の交渉期間に入ったと語った。
Dellは、最大手のストレージ・システム・ベンダ、EMCを買収するプロセスにあり、EMCを496億ドルで買収するのを助けるために、ITサービス・ビジネス部門を売却する相手を探している。
また、Dellは、2012年に買収した、同社のQuestソフトウェア・ビジネス事業部と、SonicWallセキュリティ・ビジネスも売却しようとしている。
DellのITサービス・ビジネス事業部は、主に、同社が、2009年に39億ドルで買収した、ITサービス会社、Perot Systemsから成る。
Dellによると、当初、このITサービス・ビジネス事業部を、50億ドルで買収してくれる相手を捜していたが、この価格で、買収を検討してくれる、相手を見つけるのに苦労していたという。
NTTデータと共に、DellのITサービス・ビジネス事業部の買収を検討し、交渉権を得た、企業には、Tata Consultancy Services、Atos、および、Cognizant Technology Solutionsなどがいたが、何社かは、脱落したようだ。
Dellは、ITサービス・ビジネス事業部の売却が完了したら、顧客に、同社のソリューションをベースに、システムを実装して、ITサービスを提供する、パートナーのコミュニティに、さらに頼ることが予想される。
これは、Dellのソリューションをベースに、システムを構築し、ITサービスを提供する、パートナーにとっても、大きなビジネス機会になるだろう。
DellやEMCとパートナーを組む、サンフランシスコ・ベースのソリューション・プロバイダ、FusionStormのCEO、Dan Serpico氏によると、自社のソリューションやプラットフォーム(コンピュータ・システム、OS、クラウド基盤、ネットワーク基盤、ストレージ基盤など)をサポートする、パートナーのITサービス・ベンダを増やすことは、システム・プラットフォームやクラウド基盤をサポートする、アプリやクラウド・サービスを作成する、パートナーのソフトウェア・ベンダを増やしたり、コンテンツを制作する、コンテンツ・プロバイダを増やしたりすることと同様、従来から、行われてきた重要なことであるという。
ITサービス・ベンダは、顧客に、技術サポートや保守サポートを、提供することからも、利益を上げることができる。
Dan Serpico氏によると、Dellのチャネル・プログラムは、成熟し、進化してきたが、従来のDellの顧客を、Dellのパートナーの顧客に移行するには、課題があるという。
Dan Serpico氏は、「ITサービス・ビジネス事業部を売却することと、ITサービスを提供する、パートナーのコミュニティに信用をもたらすことで、Dellは、パートナーがもたらす価値を、さらに明確にすることにより、移行を加速させるの助けるべきである。」と述べた。