スマートフォンやポータブルプレイヤーのイヤホンやヘッドホンがコードレスになって便利になりました。でも、左右の耳はケーブルやバンド、ロッドなどで連結されています。
確かに再生機器からイヤホンまでのケーブルは消えましたが、完全に消えたとは言えません。また、認識として「これ以上はやり過ぎだろ」と言う感じなのか、今の形が「最終形」という認識もあります。でも、100年前に「もう技術の進化は止まった」という台詞があるように多分最終形ではないと考えます。
今回、筆者がサンプル提供受けました『SYLLABLE D900 ペア Bluetooth イヤホン』は左右の耳をつなぐケーブルがありません。本当にコードのないBluetoothイヤホンです。
未体験のイヤホン視聴です
全くケーブルがないイヤホンは見た目だけ? 違います。
イヤホンのケーブルって音楽を聴くときのストレスの一つでした。絡まる以外には、「こすれた音が耳に入る」です。頭を動かすだけで敏感にノイズとして耳に入りました。Bluetoothのワイヤレスになっても左右の耳はコードで接続されているので、同様にこすれる音が入ります。更に肌にケーブルが当たる感覚もあります。
でも、今回のイヤホンはそれらが全くありません。頭を動かしても不快な音や肌触りもないです。また、ヘッドホンのように耳を外側から押さえる力もないため、今までのイヤホンやヘッドホンにあった疲労感がないです。
左右のアンバランスさはありません
左右がデジタル伝送だと遅延があるのでは? それも私が聞いた感じありませんでした。誰でも左右の音が少しでもずれていれば違和感(というより疲労感)を感じると思いますが、全くありません。音質は最高だとは言えないですが、音質以上に左右のケーブルがないという体験は聞いている人に驚きを与えると思います。
残念ながら電池の持ちが大体一時間程度です。ベートーヴェンの第五が大体一回と最終楽章が終わる寸前まで再生できるイメージです。ただ、充電台を兼ねたケースに電池を内蔵しているので、出先で充電がなくなってもケースに収納すれば充電が行われます。
ケースは充電台を兼ねています。ケース自体にもバッテリーを内蔵しているので、電源がない環境でもイヤホンに充電できます。
二つのイヤホンをケースに乗せます。
ふたを閉めれば充電が行われます。
左右にケーブルが無い体験は音楽を楽しくします
決して最高音質とは言えない本製品です。楽器の分解度は高いですが、空気感が圧縮されている印象です。イメージ的には楽器が現れたり消えたりする感じです。ハキハキするといえば良い表現ですが、急に音が現れて、唐突に消えるという表現も出来ます。
それでも左右のケーブルがないという部分で他のイヤホン・ヘッドホンより勝ります。普段は充電台に置いておき、音楽を聴きたくなったときに楽しむという使い方が良いです。
出先ではなく自宅や職場で何かやりながら音楽を快適に聴く用途に向いています(ただし、クラシックの場合は一時間程度の作品を選んで下さい。途中で切れると気分が悪くなります)。
比較的Bluetoothの相性問題が強いSony Walkmanでも快適に再生できました。写真左上のアンタル・ドラティ指揮の第五は『マーキュリーリビングプレゼンス』と呼ばれるワンポイントマイクによる収録が行われています。全ての楽器の音が混ざり合うので、再生機材の質に影響されます。今回のイヤホンでは比較的良い音で再生出来ていました。
左下の金聖響指揮の第五はこのヘッドホンで聴くと少々不自然でした。残り三枚は楽しく聴ける程度の音質でした。
Shenzhen Kaijuyuan Technology(製造者Webサイト)
http://en.syllable-syllable.com/[リンク]
SYLLABLE D900 ペア Bluetooth イヤホン 商品レビュー専門 YouTube
https://youtu.be/lMiQ535zPpM