Googleが、Lenovoと協調し、スマートフォンに、3Dマッピングをもたらす。

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Googleが、Lenovoと協調し、スマートフォンに、3Dマッピングや拡張現実をもたらす。 2016年1月7日

 By Don Clark and Alistair Barr、WSJ

 AlphabetのGoogleは、既に、2次元で世界をマッピングしている。

 Googleは、3次元マッピングを追加したいと思い、中国のLenovo Groupの協力を得た。

 CES 2016で、Googleは、Lenovoが、GoogleのProject Tangoの目標を達成できる、最初のスマートフォンを開発し、販売する計画であることを発表した。

 Lenovoは、この3Dマッピングに対応した、スマートフォンの名前を明らかにしていないが、2016年の夏に、500ドル未満で提供することを期待しているという。

 Lenovoによると、Qualcommが、このスマートフォン用のプロセッサ・チップを供給するという。

 Project Tangoの技術は、スマートフォンのユーザが、自分の位置を理解し、容易に、屋外や屋内をナビゲートし、空間の移動を追跡できるようにする。

 GoogleとLenovoは、リアルタイムに、周囲の3Dマップを構築する、カメラ、センサー、および、コンピュータ・ビジョン・ソフトウェアも開発した。

 これらのProject Tangoの技術で、スマートフォン、タブレット、あるいは、他のデバイスを使用して、ユーザは、部屋の寸法やオブジェクト間の距離を測定したり、カメラの映像をリアルタイムに表示したりできるようになるという。

 また、Project Tangoの拡張現実と呼ばれる技術で、ユーザが、部屋に、新しい家具を配置すると、どのような部屋になるかを、仮想的に見ることのできるような、アプリケーションも作成できるようだ。

 これまで、Googleは、開発者が、適切なアプリケーションを開発して、テストするために、限定された台数の、プロトタイプのTangoデバイスをリリースしている。

 GoogleのProject Tangoチームをリードする、Johnny Lee氏は、CES 2016のプレス・コンファレンスにおいて、プロトタイプのスマートフォンで、3Dマッピングや拡張現実といったProject Tangoの技術を使用して、ゲーミングの可能性を示す、いくつかのアプリケーションを紹介した。

 Lenovoは、世界で、No.1のPCメーカであり、2014年に、Googleから、Motorola Mobilityを買収して、スマートフォンにおいても、ビッグ・プレーヤになった。

 Lenovoは、GoogleのProject Tangoチームと協調し、約1年間、共同で、3Dマッピングや拡張現実に対応した、スマートフォンなどの開発に取り組んできた。

 この開発の取り組みを導く、Lenovoの副社長、Jeff Meredith氏によると、3Dマッピングや拡張現実に対応した、このスマートフォンには、多くの設計上のトレードオフを要求する、カメラを搭載する必要があるという。

 Jeff Meredith氏は、Project Tangoが、Lenovoに、大きな利益をもたらすだろうと、楽観的な見方をしている。

 Jeff Meredith氏は、GoogleのProject Tangoチームと開発した、スマートフォンが、ニッチな技術になることを望んでおらず、多くのユーザに、利用できるようになることを望んでいると述べた。

 Googleによると、究極の目標は、Google Mapsのように、2次元だけでなく、建物の中の詳細も見て周ることのできる、3次元にも対応した、世界のデジタルなレプリカを作成することだという。

 多くのAndroidスマートフォンやタブレットに、Project Tangoの技術を入れることができれば、いつかは、何百万人もの消費者が、自分たちの環境をマッピングし、自分たちの位置を共有したり、マッピング情報を、Googleのリモート・サーバに送り返したりできるようになるようだ。

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