最近はラーメンも積極的に食べ歩く方向で頑張っている筆者ですが、色々な店で食べてみた結果、ひとつの結論に辿り着いたのでココで発表しておきます。
「限定ラーメンに積極的なラーメン屋は美味い!」
一般的に飲食店などの限定メニューは、比較的”客寄せパンダ”的な要素が少なからずあります。
しかし!
美味しいラーメンへの飽くなき探求心と”パッション”が溢れ出た結果、期間限定ながらも新しい形のラーメンを提供し、さらに自らのラーメン技術の幅を広げようと言う店も、少なからずあります。
その様な趣旨の”限定ラーメン”を食べる事は、ラーメンマニアにとっても自らの懐を深くし、スキルを上げるチャンスでもあります。
と、言う訳で今後は積極的に”限定ラーメン”を紹介し、そのラーメン屋さんのトレンドや方向性を、みなさんに広めようと思った次第であります。
一応断っておきますが、筆者レベルのライターでは店側からの取材依頼が来る事も無く、なんの利益供与も受けられないので、書く記事の内容は全て一般の方達と同じラーメンを自腹で食べた”公平な視点”であると言っておきましょう。
進化の限定『ロブスターと雪塩の冷やしつけ麺』
さんざん深イイ話をした挙げ句、割とあっさり”ロブスター”に食い付いてしまう辺り、筆者のレベルもお察しな感じですが、そういうミーハーなのに乗っかるのも、時には必要かと存じます。
だってロブスターですよ?
”海老の王様”と言っても過言では無い、海のキングを使ったラーメンだったら食べざるを得ない案件です。
東京都の端っこにある”ヤンチャな町田市”を代表する『進化 町田駅前店』の提供する『ロブスターと雪塩の冷やしつけ麺』は、相模原市民的にも注目です。
しかも筆者は生粋の「蟹より海老派」、どちらかと言えば『YUIMETAL』より『MOAMETAL』派なので、ここは本店の限定ラーメン『太刀魚煮干の塩冷やし』をスルーしてでもロブりたい自分です。
『ロブスターと雪塩の冷やしつけ麺』を食す!
入店すると、かなりの”ロブスタースメル”が店内に充満しています。
この圧倒的な香りの前では確実に塩ラーメンをスルーして”限定メニュー”の食券ボタンを押してしまう可能性大ですね。
そして筆者も『ロブスターと雪塩の冷やしつけ麺』とご対面です。
全体的なビジュアルは限りなくオシャレな感じで、茶色い写真ばかり撮影している筆者の目には新鮮です。
希に、こういう上品な色合いの料理に出会うと、カメラのホワイトバランスに自信が持てない筆者であります。
具材もヘルシー指向である
『ロブスターと雪塩の冷やしつけ麺』を構成する素材としては、国産小麦を使った細麺、ロブスターを使ったスープ、チャーシューは鶏肉、さらに赤いパプリカ、ズッキーニと言ったラインナップです。
ここで注目すべきは、従来のラーメンでのレギュラー陣が、見慣れない外国選手に替わっている事でしょうか?
葱やメンマを排除し、替わりにパプリカとズッキーニが、スタンディングメンバーとして採用されています。
ラーメンにおけるパプリカの是非については、賛否が分かれると思いますが、色合い的には綺麗ですね。
ズッキーニもオーブンで焼かれているので、さりげなく美味しかったりします。
ただズッキーニと麺の相性については疑問が残るので、箸休め的な何かとして、ワンクッション入れる為に食べるのが正解かと思われます。
国産小麦にこだわった細麺
麺は国産を使った細麺で、カンスイの匂いもほとんど無く、加水率も高めなのでスルスルと入る麺ですね。
スープを吸わせるのではなく、麺の細さでスープを運ぶ感じです。
これは『進化』の麺すべてに当てはまりますが、この国産小麦の風味を前面に出した麺は、非常に美味しいと思います。
麺の茹で加減も文句なし、きっちりと冷水で締められているので歯応えも抜群です。
若干、今回は”冷やしつけ麺”の形態なので、時間と共に麺が微妙に乾燥し、ほぐしにくくなるのですが、そこは”冷やしつけ麺”の宿命と思って、食べる側が頑張るしかありません。
最後は”麺をほぐす作業”が面倒になり、そのままスープに突っ込んで、スープの中で麺をほぐしてしまいました。
低温調理された鶏チャーシューも良し!
最近では定番になりつつある”低温調理”された鶏チャーシューも美味しいですね。
大昔のチャーシューは焼くものでしたが、その後は”煮る”に変化し、最近は”低温調理(低温真空調理)”が注目されています。
低温調理について語ると長くなるので割愛しますが、肉の美味しさや食感を損なわずに、低温で殺菌し調理する手法で、ラーメンで使うチャーシューに取り入れる店が増えています。
さらに『進化 町田駅前店』では鶏の皮がある方を焼いてから、低温調理に移行しているようですね。
豆乳 VS ロブスター
そして今回の『ロブスターと雪塩の冷やしつけ麺』で一番の肝となるスープの方で御座います。店内を満たすロブスターの香りからして期待に胸がドキドキです。
が……。
実際に食べてみると、イマイチ”ロブスター感”が薄いような?
むしろ”豆乳”の方がロブスターに勝っちゃっていて、主役のロブスターの印象が薄いと感じました。
確かに豆乳のコクでまとめるのは良いと思うのですが、ちょっとロブスターとのバランスに関しては、筆者の中の『海原雄山』が一言申したい感じで御座います。
素人考えでは、純粋にロブスターの量を今の二倍にしたら、さっくり解決出来ると思うのですが、ロブスターの原価を考えたら仕方ないとも思えます。
いや、最初に券売機を見た瞬間、ロブスターのラーメンで”950円”は安いなと思ったんですけどねw
限定1日あたり15食だし、きっと”1500円”くらいするのかなと予想してたのですが、意外と普通な価格設定で逆に驚いた筆者です。
結果、海老の王様ロブスターへの憧れと、過度な期待で胸を膨らませていた筆者の心はセピア色で御座います……。
まあ、普通に”冷やしつけ麺”としては美味しいのですが、ロブスターを欲する人には、ちょっと弱いかなと。
「ロブスターのラーメン? SUGEEEE!!!」
くらいのテンションで訪れた筆者としては、俺のロブスターを返せ感が半端ありませんでした。
『ロブスターと雪塩の冷やしつけ麺』 総評
とりあえず”褒めて落とす”みたいなベタな記事になってしまいましたが、ラーメンとしては美味しかったので、並んで950円払って食べる価値は十分にあります。
むしろ、積極的に『ロブスターと雪塩の冷やしつけ麺』を食べる方向でお願いしたいですね。
ただしロブスターと言う単語に惹かれて、過度な期待を胸に抱いた少年達は、その現実に夢砕かれて大人になってしまう予感です。
筆者的には「950円でロブスターだと、こうなるよね~」くらいで納得しますが、遠方から遠征して来た場合はダメージも少なくないでしょう。
しかし、このように賛否が分かれるラーメンを味わえるのも、限定ラーメンの良い所かと思われます。
さすがに今回の「ロブスター感の是非」に関する意見は少なくないと思われ、その声はネットを通じて『進化 町田駅前店』に届くと思います。
そして、その声をネガティブに捉えず、きっと次のラーメンに活かしてくれる事でしょう。この連鎖が大事で”限定ラーメン”の存在意義でもあります。
それでは、みさんも『進化 町田駅前店』のラーメンを食べに行ってみて下さい。こちらは本店よりも駅から近いので、電車でも訪れやすいと思います。
ちなみに『進化』(本店)と『進化 町田駅前店』とでは、それぞれ別の限定ラーメンを出す事があるので、食べ比べてみるのも面白いですよ。
『進化 町田駅前店』
東京都町田市森野1-12-13 ワールドビル2階
営業時間 11:00~15:00 17:30~22:00
年中無休