@筆者撮影
同人:1.同じ人。また前に述べた人。どうにん。 2.目的や、趣味を同じくする人。同好の士。どうにん。「ー誌」(主義・目的などを同じくする人たちが、自分たちの作品発表の場として、制作する出版物)
(引用:明鏡国語辞典 携帯版 /大修館書店)
ZINEというものをご存知ですか。写真・美術などのアート分野愛好家から始まって。今や、専門のイベントまでが存在するほどの話題沸騰な、同人誌カルチャーです。同人誌と言ったら、アニメや漫画の二次創作を連想する人が多いと思いますが。本来の同人誌は、オリジナルの作品を発表する場として、日本では古くから、数多くの作家たちが制作してきました。ZINEは、そのオリジナル作品としての同人誌をよりアートに、より多くの趣味趣向に富んだカルチャーなのです。二次創作だけじゃない、そして、もっと手軽に作れる出版物として、ZINEの魅力をお伝えできたらなんて思ってます。
**そもそも、ZINEとは
ミニコミ、リトルマガジン、同人誌など、呼び方は様々です。当記事では『個人で自由に創作された出版物』という意味合いで使っています。ただし、前述の通りオリジナル作品だけに限定します。人によっては、加えて本として綴じられたものに限るという主張も。
**本を作るのって難しくないの
『自分で出版する』となると、大金積んで、何枚も原稿書いて。なんてイメージをする人も居ると思います。”出版”を辞書で引いてみると『書物・雑誌などを印刷して世の中に出すこと』と書いてありますね。つまり、『印刷してそれを公開』すれば出版したことにはなるのです。凄く簡単に書きましたが。それに加えて、書物と書いてあるだけで。書籍や本とは明記されていません。だから、学級新聞みたいにいろいろ書いて、コンビニで印刷して、近所や仲間内に配っただけでも意味合いとしては出版したことになります。そう考えると、手軽にできる感じがしてきませんか。
話が脱線してしまいました。そうそう、本を作ることについてです。これも、印刷・製本方法にこだわらなければ、結構簡単に作れます。まず、紙を2枚用意してください。それらを、半分に折って開いたものを、順に重ねていきます。そして、真ん中を2箇所程ホチキスで留めれば完成です。そこに、絵を書くもよし、詩をしたためるもよし。表現方法は何通りでもあります。ぜひ、自分の表現方法を探求してみてください。
**ネットプリントで出版?!
先ほどは、出版と簡単な製本の方法をお話しました。そのなかで、学級新聞みたいな紙一枚のものでも、印刷して配れば出版したことになる。とお伝えしたと思います。実は最近、大手コンビニチェーンで、ネットプリントなるサービスが開始されたのですが。それらを使用した新しい出版方法が、話題を集めています。筆者も、先日初めてこのサービスを利用したのですが。教えるのが自分のメールアドレスでも、住所でもなく。原稿をアップロードした時の予約番号だけなので、個人情報が流れる心配も殆ど無く。SNSや自身のブログなどでその予約番号を告知すれば、読者自身が近所のコンビニで印刷可能です。登録さえしてしまえば、原稿をアップロードして配布完了です。まだ珍しい方法ではあるので、ちょっとした話題にもなります。やりようによっては、何でも使えるので。気軽に出版物が作れる方法として、ぜひ試してみてください。
ここまで、ZINEや出版についてお話してきましたが。少しでも、本を出すことへの難しさが解消されたら嬉しいです。出版物は、二次創作者だけが出せるものでも、知識人だけが出せるものでもない、と筆者は考えています。作品を書いて世間に公開するということは、表現の自由として誰もが持っている権利です。もし、それを何かしらの理由でためらっているのだとしたら、ぜひ、一歩踏み出してみてください。ZINEを作る人が、自由に表現をする人が、この世界にもっともっと増えてくれますように。
参考:
『girlsZINE −ガールズ・ジン/女子のためのジン案内−(ビー・エヌ・エヌ新社)』
『セブンイレブンのネットプリントを駆使して学級通信みたいなものを作ったらそこそこ盛り上がった@2nd_error403 (togetter.com)』