人生は未知との遭遇。本を読むことは自分の知らないことを学ぶ機会になります。本の紹介本はいわば本のガイドブック。池澤春菜さんの『乙女の読書道』(本の雑誌社)と中江有里さんの『ホンのひととき終わらない読書』(毎日新聞社)の2冊を読むと、著者が紹介している本を探しに書店に行きたくなりますよ。
『乙女の読書道』は、著者の好きなSFやファンタジー小説が中心。SFやファンタジーは読まない人でも、ジャンルは問わずお約束なのがLOVE。LOVEがあって、登場人物に萌えることができれば大抵の本は読めるんじゃないかと思っている筆者は、著者が紹介する作品のLOVEや萌えに気づいた瞬間読みたい本が増えてしまいました。あぁ、ジーヴスって感じ。女は一生乙女、いろんな乙女がいていいじゃんと気付く本の紹介本です。
『ホンのひととき終わらない読書』は、エッセイ、読書日記、書評の3本立て。タイトルじゃないけど、読書ってはまると終わらないです。読むとどんどん読みたくなってとまらないかっぱえびせんのようなもの。そんな本好きの欲求を、この本は満たしてくれます。紹介されている本、読んだ本もあれば気になっていたけど読んでない本もあり、金原ひとみの『マザーズ』読まなきゃと筆者は思いました。
『乙女の読書道』は好きなものを熱く語るマニアック型の本の紹介、『ホンのひととき終わらない読書』はジャンルを問わずに本を紹介するオーソドックス型。この2冊の本は、本の紹介本としては全く異なるけど、著者の本が好き、この本読んでという気持ちが伝わってくる本です。
世の中にはたくさんの本がありますが、自分が読んだ本はその中の一部でしかないことに気づかされます。筆者は本との出会いは財産だと思っています。これからも素敵な本に1冊でも多く出会いと願っています。
画像:足成 http://www.ashinari.com/