アシスティブテクノロジー、聞きなれない言葉かもしれない。これは、障害者福祉に関する資格の名称にもなっており、現在は、”福祉情報技術(アシスティブテクノロジー)コーディネーター認定試験”といういささか、長い名前で呼ばれている。
もともと、欧米で使われてきた言葉で、簡単に説明すると、障害者の自立を助けるために、コンピュータや道具を用いて、手助けをしていきましょうというもの。本人が使いやすようにコンピュータをカスタマイズしたり、必要な道具類を選択することで、少しでも暮らしやすくなるように考えていく。
あまり、ポピュラーな言葉ではなく、その認知度は高いとは言えない。だが、これから先、高齢化社会が進むにつれ、重要度が増してくる資格でもある。なぜなら、年齢を重ねることで生じてくる不具合にも対応しているからだ。それらと上手に付きあい、自立するために欠かせない資格になっている。
しかし、最新の道具類は、驚くほど高価なため、個人での購入が難しい現状がある。
そこで、簡単な方法により、障害者本人がパソコンを使用しやすくする方法を紹介する。
まず、知的障害の方には、デスクトップのアイコンを減らしてあげる。これは、パソコンに向かった時、本人が混乱しないようにするためである。
さらには、Windows Vistaの場合、コントロールパネルの”コンピュータの簡単操作(旧:ユーザー補助)”を使用する。こちらをクリックすると、本人が使いやすいようにカスタマイズができる。わかりやすい音声ナビ付きなので、思ったよりも簡単に、設定を変えられる。
こうすることで、自分の好みにパソコンをカスタマイズでき、使い勝手が格段に違ってくる。もちろん、知的障害の方のみでなく、高齢の方や、身体障害の方にも、応用が効く。
便利な世の中になり、人々はその恩恵を受けている。だが、利用したくても、できない人たちが存在する。それなのに障害者の方々が、自己主張することをわがままだとする傾向があり、そういった、自立を妨げる風土があることも事実である。
それでも、すべての人が、豊かな暮らしを実現できるよう、アシスティブテクノロジーについて、考えていかなくては、いけないのではないだろうか。もっと、一般に広まって欲しい資格だといえる。
参考サイト:http://www.h5.dion.ne.jp/~k-hase/o_assisitive_top.htm
http://rel.chubu-gu.ac.jp/assis-tech/index.html
画像:コントロールパネルからのスクリーンショットを使用