2014年のブラジルワールドカップはいよいよ決勝トーナメントに入り、後半戦に突入。
予選リーグを勝ち抜いたチームを大陸ごとに見ると南米が5、北中米が3、ヨーロッパが6、アフリカが2チームとなり、特にエクアドルだけが決勝トーナメントに進めなかった南米の強さが目立つ。
ここで問題になっているのがアジア勢の低調ぶりで、日本、オーストラリア、イラン、韓国の4チームは1勝もできなかった。
現在アジアは4・5枠で、ネット上ではアジアの枠を減らすべきという以下のような声が多数。
・2枠で十分 。日本程度の実力で出れて当たり前みたいなのは良くない。
・日韓で1枠。 あとは残りのアジア(笑)で2.5枠でおk
・削減でいいだろ。 アジア予選に危機感が全くないのが強くなれない理由の一つだろうから。2グループで韓国との対戦もないし。
・アジアはプレーオフ1枠でいい 。強豪だけ出られるようにして2週間で終わるようにしてくれ
そうすればスペインやポルトガルみたいに「やる気0」ってのはなくなる 。
・枠削減を危ぶむより、一勝もできなかったことに危機感を持てよ。
今大会の結果を見ると確かにアジア勢は単純な力負けで、これまで日本はアジアというぬるま湯に浸かり、連続出場を続けられたのかもしれない。
枠を減らしてアジアの中で競争を激化させ、レベルを上げるという方法もあるかもしれないが、そんなことで本当に強くなるのだろうか?
逆にアジアの枠を増やして、様々な国のスタイルのチームとアジアのチームが戦って経験させたほうがいいのではないだろうか?
今回大会で印象に残ったのはブラジルの観客のゲーム内容に対する反応である。
日本vsギリシャ、韓国vsロシアなど退屈な試合が終了したとき、スタジアム内が一斉にブーイングに包まれた。
不甲斐ない試合をした場合に受けるこのような屈辱は大きな大会じゃないと経験できない。
もし中東のチームがブーイングを浴びれば、攻めるサッカーをしないと世界からは評価されないんだとか、中東劇場といわれる大袈裟に痛がり、倒れて試合を引き延ばす行為がどれだけ非難を受けるのか身に染みてわかるはず。
亀のように守ってカウンターで得点を狙うスタイルが悪いわけではないが、日本と戦うアジアのチームはほぼ同じ戦略を長年続けてきている。
これでは世界との差が開くばかりで、枠を減らしても進歩がないような気がするのだが…。
画像:FIFA公式サイト (http://www.fifa.com/)