(写真は都内で店舗数を拡大しつつある低価格ネイルサロン “FAST NAIL”
男性向けネイルケアサービスも提供している。)
〜「デキル男は爪まで・・・」
男性もネイルケアの時代?と言われているけれど〜
「書類を差し出した手の爪が汚かったら・・・」
「デキル男は爪まで完璧!」
という具合にテレビや雑誌等で最近男性向けネイルサービスを進める文言をみかけるようになりました。
確かに爪先までお手入れが行き届いている男性は素敵かもしれませんね。
しかしそういった見栄え改善という理由だけでなくネイルサロン業界がメンズネイルケアを始めた理由には
もう1つ理由があったようです・・・。
〜ネイルサロンが男性向けネイルケアサービスに着手し始めた理由〜
最近は友人や会社の同僚など、周りの女性を見るとジェルネイルを施している人をよく見かけます。
近年に入り女性をターゲットとしたジェルネイルなどのサービスは消費者に浸透、市場規模は拡大しました。しかしそのことでジェルネイルサービスの競争は激化。
女性向けのネイルサービスにおいては価格の低下が起こり、もはやそのサービスだけではネイルサロンの売上はこれ以上増えていかないようなのです。
下のグラフはネイル市場の調査結果をまとめた「ネイル白書」に掲載されているものですが、
このグラフを見ると2008年を境にネイルサロンの売上高は減少傾向になっているのです。
(NPO法人日本ネイリスト協会「ネイル白書2012-13」より)
ネイルサロン業界では女性向けのネイルサービスではもう更なる収益拡大は見込めなくなってきています。
理美容専門の情報を扱う”理美容ニュース”というニュースサイトでも近年のネイルサロン業界の現状について
こう言及しています。
「・・・・【ネイルサロンの動向】
ネイルサービスを行う店舗(ネイルサロン他)は2011年には19,500店と増加し、ジェルネイルを中心として確実に消費者に浸透していると言え、それに伴って競争激化によるサービス価格の低下も起き,1店舗当たりの売上高は2009年を頂点に減収傾向にある。・・・今後は未だネイルサービスの経験がない、もしくは馴染みが薄い団塊世代や男性層を取り込んでいくことが課題として挙げられ、こうしだ未経験層の取り込みが進めば、さらなる市場規模の広大が期待される。・・・(理美容ニュース記事:「拡大基調続くネイル産業 「ネイル白書2012-13」より)
)」
既存の市場が飽和状態になると新規市場参入ということは他業界でもあります。
そこでネイルサロン業界は今までサービスの対象にしていなかった男性にもサービスの目を向けたというわけです。
〜メンズネイルケアサービスの行方は今後どうなるか・・・〜
とはいってもメンズネイルケアは爪に女性のネイルケアのように装飾を施すわけではなく
甘皮処理、キューティクル(爪のつや出し)等お手入感覚です。
(あとはハンドマッサージもしてもらえるところが多いです。)
なので利用する方は身だしなみを整えるということで
例えるなら床屋でしてもらうひげ剃りと同じ感覚で利用しているのだと思います。
しかし「男性が爪のお手入れ」と聞くと、「軟弱な男性がするもの」という具合に
あまりかっこいいイメージを抱かない人が大多数なのが現状です。
そこがメンズネイルケアがあまり流行らない理由なのかも知れません。
しかしそこをなんとか意識改革していかないとメンズネイルケアの市場規模もきっと拡大しません・・・。
とすると、残すはイメージ戦略・・・。
例えば(例えばですよ?念押しw)
福山雅治さんなどに広告塔になってもらい
「私ははじめてます。メンズネイルケア」
なんて呟いてもらえればそのイメージも少しは変わる・・・かも(笑)
軟弱さを”男の色気”へ転換できるか
ネイルサロン業界の新規市場拡大への道はまずそこが第一の砦である。