新潟・佐渡には、無数に「ごはんのおとも」「おにぎりのおとも」が存在する。つまり米との相性が良すぎる具材が存在します。今回ご紹介する具材は「ゆず味噌」「ねぎ味噌」「なめぜ」。
佐渡島にはたくさんの名物グルメがある
佐渡島に行くと、どうしても食べたくなるものといえばブリ、佐渡サーモン、そして超名物いごねり。しかしながら、佐渡の家庭で愛されている伝統的な家庭料理や調味料を楽しむ機会は少ないもの。
まさに佐渡の伝統的な家庭の調味料
今回ご紹介する「ゆず味噌」「ねぎ味噌」「なめぜ」は、スーパーマーケットや地域住民の直売所などで入手できる、まさに佐渡の伝統的な家庭の調味料。はたして、おにぎりにマッチするのか? 実際に米を炊いておにぎりを作り、味を確かめてみた。
「ゆず味噌」のおにぎり
今回入手した「ゆず味噌」の原材料は、新潟県産大豆、佐渡産米こうじ、塩、砂糖、みりん、ゆず。正式名称は「塚本糀屋 佐渡産ゆず味噌」。製造元の塚本こうじ屋で話を聞いた。
塚本こうじ屋の女将さんによると、ゆず味噌は料理の味付けに使うこともあるし、ご飯にあわせて食べることもあるという。つまり万能味噌ということのようだ。さっそく佐渡島から持ち帰り、おにぎりの具材として食べてみた。
若干ふっくらめに炊き上げたご飯。
海苔は使用せず、米と「ゆず味噌」だけでおにぎりをにぎる。
「ゆず味噌」を開封すると、ふわっと甘い香りが広がる。
とろみが強めの粘性。
おにぎり全体に塗って食べる味噌おにぎりも良い。
しかし今回は、より具材の味を強く感じたいと思い、おにぎりの中央に「ゆず味噌」を入れた。
甘さ強めのためなのか、米の熱で、よりいっそう甘い香りが広がる。
さっそく食べてみると、これ、かなりウマイ。
そしてやはり、甘い。
甘いのだが、まったく嫌ではない甘さ。
大豆の芳醇な奥深さと、麹の薫り高さが甘味を上品に味覚に届けてくれる。
<ゆず味噌おにぎりの評価>
旨味: ★★★★★
薫り: ★★★★★
芳醇: ★★★★
甘味: ★★★★★
塩味: ★
「ねぎ味噌」のおにぎり
今回入手した「ねぎ味噌」の原材料は、国内製造みそ、砂糖、ねぎ、牛肉、コンソメ、しょうゆ、香辛料など。正式名称は「佐渡 国産牛入りねぎみそ」。さきほどの「ゆず味噌」と同様に塚本こうじ屋でも販売しているが、さまざまな製造元の味噌を確かめるため、今回は株式会社佐渡銘販のものにした。
ちなみに、塚本こうじ屋の「ねぎ味噌」の原材料は新潟県産大豆、米糀、塩、砂糖、みりん、葱、にんにく唐辛子。かなり違う。
株式会社佐渡銘販の「ねぎ味噌」は牛肉入り。
お土産としてのイメージが強いパッケージ。
今回は、佐渡島のお土産屋で購入した。
さっそく開封し、スプーンでおにぎりに詰めて食べてみる。
食べる前、薫りはさほど強くないが、食べた瞬間にギュンとくる甘味がある。
これはなかなかウマイ。
この甘味は、牛肉由来も強くありそうだ。
牛肉の旨味が砂糖の甘味を際立たせているように思う。
かなり甘めで、「ゆず味噌」よりも甘味が際立つ。
ほんの少量でもおにぎりの具として成立するレベルの甘さ。
「ゆず味噌」が味噌の薫りで楽しませるものなら、これは旨味で楽しませるタイプ。
そして、あとからジワリと存在を感じるネギ感。
ネギの薫りは強くないが、そこにはしっかりネギがいるのだった。
<ねぎ味噌おにぎりの評価>
旨味: ★★★★★
薫り: ★★★★
芳醇: ★★★★
甘味: ★★★★★
塩味: ★★
「なめぜ」のおにぎり
今回入手した「なめぜ」の原材料は国産大麦、新潟県産大豆、佐渡産米こうじ、塩。あくまで筆者が調べた範囲では、なめぜを販売している場所がけっこう少なかった。
製造元の塚本こうじ屋で購入しようとしたところ、人気なのか売り切れ。近隣の商店でも売っていると女将さんに教えてもらい、「みなと四十物屋 あいもんや」で購入した。
「なめぜ」を開封して驚いた。
きわめて芳醇な発酵した薫りが広がる。
しかしながら、どぎつい酸っぱさのある薫りではなく、むしろ逆。
旨味が濃そうな、濃度高めの芳醇さ。
大豆が粒のまま残っているところが心を躍らせる。
そうだ、味噌を手作りしている家庭、昔は大豆が粒のまま味噌に残っていることがあった。
かなり薫りが強い。
でも心地よい、懐かしささえ感じる薫り。
その味、極めて風味絶佳。
食べた瞬間に味覚と嗅覚を「グァン!」と包み込む芳醇さ。
いや、何度も芳醇芳醇と言っているが、まさに芳醇が具現化したかのような奥深いテイスト。
これ、最強・最高のおにぎりの具なのではないか。
薫りについては人を選ぶかもしれないが、この薫りこそが魅力でもある。
<なめぜおにぎりの評価>
旨味: ★★★★★
薫り: ★★★★★
芳醇: ★★★★★
甘味: ★★★★★
塩味: ★★★
佐渡島には知られざる具材が眠っている
グルメの宝庫ともいえる新潟・佐渡には、ごはんやおにぎりのおともとして素晴らしい具材が数多く存在する。佐渡島にまったく詳しくない筆者でさえ、短時間でいくつもの「ごはんのおとも」に出会い、その奥深さに感動した。
佐渡島には、まだまだ知られざる具材が眠っているかもしれない。いや、絶対に眠っている。家庭でしか食べられないグルメもあるはずだ。今後も全国の知られざるグルメを追求していきたい。

