いま囲碁・将棋界の個性的すぎる名人たちがインターネット上で注目を浴びている。
一般にも知名度の高い羽生善治さんや林葉直子さんも個性的と言えば個性的だが、今回ご紹介するのはそんな次元の話ではない。時と場合によっては異端者、奇人とさえとらえられかねない“超”個性が日本の囲碁・将棋界には存在するのだ。
まずご紹介するのは将棋界の最古参棋士で「神武以来の天才」と称される加藤一二三さん。長すぎるネクタイがすでに個性的だが、対局中に「ウヒョーと叫ぶ」「板チョコを数枚まとめてかじりだし、足りなくなったら勝負を中断して買いに行く」など公の場でやりたい放題。プライベートにおいても「野良猫へのエサやりを巡ってご近所と裁判沙汰」になったり「生涯一度も風邪をひいたことない」など非常にキャラクターの濃厚な人物である。
お次は囲碁界から藤沢秀行さん(2009年没)。
日本のみならず中国、韓国の棋士からも師と仰がれた天才棋士だったが、これまた強烈なキャラクター。
酔うと女性器の俗称を連呼する悪癖があり、中国共産党の指導者だった鄧小平と面会した際にもベロンベロンに酔っぱらって「中国語では女性器のことを何というのだ」と執拗に絡み酒。ひんしゅくを買ったのか、面会が途中で中止されたというエピソードを持っている。
凄いのは大御所ばかりではない。
現在30歳で将棋界のホープ、橋本崇載さん。
将棋会場を見た女子高生から「眼鏡をかけたおたく風出場者が多い」と言われて危機感をおぼえた彼は、あろうことか金髪パンチパーマにカラーシャツというふた昔前のホスト風ファッションにイメチェンしたのだ。
その頃からTVの対局でカメラ目線や「マジやべぇ」という決め台詞を繰り返すなどして注目され、バラエティ番組にも出演。池袋の繁華街で『SHOGI – BAR』を経営するなど、従来の価値観にとらわれない将棋PR活動を繰り広げている。
そして残酷なほど手堅い棋風で公式戦24連勝、歴代2位の記録を持つ将棋界の”激辛流”丸山忠久さん。
彼は使いすぎた頭を冷やそうと、対局中、堂々と頭に冷えピタを貼る男なのだ。「あんたの頭はCPUか!」かと突っ込みたくなるが、もはや言うだけ無駄な気がする。
いかがだっただろうか。筆者が『Twitter』上で確認した将棋ファンのコメントに
囲碁・将棋の棋士は 本当にド変態の天才がゴロゴロいるからね。あれこそ、一筋縄ではいかない。本物の才能に本物の勤勉さを兼ね備えた変人のみがなれる、選ばれし職種。
というものがあった。
このコメントをどう受け止めるかは読者のみなさんにお任せしたい。が、筆者個人の印象では確かに、人生で大事を成し遂げる人物というのはたいてい変わり者だらけである。
※画像は『守谷将棋』『TV出演ランキング』『YOUTUBE』から引用いたしました