
WithGreenのサラダは昨年、サラダが苦手という方に向けて2か月おきに全6回のサラダに挑戦記事を書いたが、食べられるようになっただろうか。
今年一発目の新作サラダは、季節の野菜たっぷりの旬の力が付く具材がたっぷりなので紹介する。

同店では食べたいものや苦手なものを自由に組み替えたり足したり引いたりが自由自在なので、決められたメニューを見てスタッフに相談しても構わない。最近は冬でも人気で昼食時間帯はイートインもテイクアウトも込み合うので、少し時間をずらした方がいいかもしれない。それだけサラダが主食にもなることが認知されてきた証拠なのだろう。

今季も2品が季節限定として登場している。1つをイートインで、もう一つをテイクアウトで約8時間後に食べることにした。
旨辛肉味噌と焼きネギの韓国風ビビンバサラダ

「旨辛肉味噌と焼きネギの韓国風ビビンバサラダ」は、ビビンバ風のサラダで、食べ方により幾重にも楽しみ方がある楽しい逸品だ。

トッピングは、焼きネギ/人参/もやしナムル/小松菜ナムル/玄米/旨辛肉味噌で、おすすめドレッシングは「ごま塩」である。あくまでも記者の食べ方ではあるが、同時に紹介しておく。玄米やナムルが入っていることでビビンバ風が本格的になるのはわかるだろう。主な味付けはコチュジャンとごま油を使用した辛めの旨辛肉味噌で行う。

問題はドレッシングだ。実際にはなくてもいいくらいに野菜は甘く、濃い味付けによりビビンバとして楽しむならばこのまま食べた方が良い。つまり上のトッピングの部分を主に混ぜてそのままビビンバとしていただき、底の葉物野菜とトッピング少量は残しておく。この日の日替わりスープがたまたまオニオンスープだったので、スプーン1杯分をサラダにかけても良い。ネギはグリルしたもの、つまり焼いてあるので香ばしく全体として大きなアクセントになっている美味しさだ。

ビビンバとして上部を食べた後にドレッシングを好みの量で調整しながらかける。すると不思議なことに今までビビンバだったのが、塩気と若干の酸味を帯びた野菜サラダに変身する。この2段階での食べ方をすると、主食のビビンバと副食のサラダを食べることができる。量も多く、腹持ちも良いのでぜひともチャレンジしていただきたい。
有坂農場の古代れんこんと蒸し鶏の根菜サラダ

「有坂農場の古代れんこんと蒸し鶏の根菜サラダ」は、力のわく根菜を中心にステーキにしても良さそうな大量の蒸し鶏が入った満腹サラダだ。

トッピングは、きんぴらごぼう/古代れんこん/さつまいも/あやめ雪かぶ/蒸し鶏で、おすすめドレッシングは「ジンジャー」である。千葉県有坂農場のれんこんと甘辛なきんぴらごぼうという農場指定の希少なものを使用している。そして鮮やかな色味とみずみずしい食感のあやめ雪かぶが美しい。カブと聞くと「大根でしょう?」「生の大根を食べるの?辛そう」という声が聞こえてきそうだが、同じアブラナ科ではあるが、カブはアブラナ属、大根はダイコン属で交配はしない。大根は確かに辛みがあるものが多いが、カブは逆に甘みがありシャキシャキした食感が特徴であることから、異なる野菜とみるべきだろう。

そのカブは大きくカットされており、存在感は大きい。大きいといえば蒸し鶏もステーキのように大きいのだが、やはり鮮やかな紅色のカブの存在が大きい。テイクアウトで8時間を超えて「寝かせた」サラダからは毎度のことだが水分はほとんど出ておらず、みずみずしいままだ。冬ということもあり混ぜてもしんなり感はそれほど感じなかったので、出来立てとほぼ同じ状態で食べることができる。いかに新鮮でカットの仕方が適切なのかがわかる。

ドレッシングをかけてまぜて食べてみると、大きなカブは確かに他の葉物野菜よりもかたいが、口の中で割るような感じでかじると甘みがあふれてきて、カブが持つそのものの味を楽しむことができる。全体としてはさつまいもの甘さがかなり際立つので、味のアクセントとホクホク感を楽しみたい。古代れんこんはカブとサツマイモの中間くらいの歯ごたえで、きんぴらごぼうの食感は言うに及ばずだ。つまりホクホクからシャキシャキまで、多くの季節の食感と味を楽しめるのが季節メニューたるゆえんだ。なお、「あやめ雪かぶ」は昨今の異常気象により入荷できない場合は「赤かぶ」に変更になることがある。今回は赤かぶでの提供だ。

記者の感覚では主役となるはずだったゴロゴロの蒸し鶏は、存在感はあるものの各野菜の添え物にさえ感じるほどである。柔らかくて大きく、食べ応えのある蒸し鶏をほおばる頃にはおかないっぱいになっていることだろう。見た目、多彩な食感、量ともに満足できる季節のサラダだった。
※写真はすべて記者撮影