e-Sports(エレクトロニック・スポーツ)という言葉をご存じだろうか。近年では、コンピューターゲームの巨大な大会がいくつも開催されるようになり、大会の優勝賞金額も膨大なものになってきており、世界中で多くのプロゲーマーを生み出している。そうした背景から、対戦型のコンピューターゲームを、スポーツの一種であるととらえる動きからe-Sportsという名称が一般化してきた。「いずれe-Sportsをオリンピック種目に」という運動もあるというから、時代の流れを感じさせる。
そんな中、歴史的な事件が起きた。世界で最もプレイヤー人口の多いPCゲームといわれる『League of Legends』(リーグ・オブ・レジェンズ)のプレイヤーが米政府からスポーツ選手として認定されたのだ。アメリカで行われる同ゲームの大会に海外からの有力選手が参加する場合、スポーツ選手用のビザが発行されるのだ。これによって米国内に5年間の滞在が可能になる。頭脳系スポーツとしてはチェスに続く快挙だ。
ここに至った経緯は、開発元のRiot Gamesによる積極的なロビー活動もさることながら、4000万人以上(うち日本人3万人以上)といわれる総プレイヤー数、最高500万ドルという高額な大会賞金など、『League of Legends』というゲームの異常な盛り上がりが背景にある。このゲームを音楽で例えるならば、ビートルズとかマイケル・ジャクソンのような、巨大なムーブメントなのかもしれない。とにかく時代の節目にあたるゲームには違いがない。
さて、そんな『League of Legends』であるが、なんとこれ無料ゲームなのである。公式サイトにいってダウンロードするだけで、誰でも米政府が言うところの『League of Legends』というスポーツに参加することが可能なのだ。いわゆる無料でダウンロードして、課金していく形式をとっているのだが、課金は見た目の飾り付けなどが主で、ゲームの強さには全く影響しない。
マラソンの金メダルランナーになるために、ジョギングを始めること自体は誰でも簡単に出来ることだ。それと同じく『League of Legends』の選手としてゲームを始めるための支障は驚くほど少ない。ジョギングと違って、家から出る必要すらもない。
このゲームは多人数でネットを介してオンライン対戦する、いわゆるRTS(リアルタイムストラテジー)というジャンルに属する。かつて『スタークラフト』や『エイジ・オブ・エンパイア』などが得意だったというような人には向いたゲームだろう。RTS初体験という人にも、思わぬ才能が眠っているかもしれない。ここはひとつ気軽に自宅から、LoL(『League of Legends』の略称)で世界に挑んでみてはどうだろうか。
『League of Legends』公式サイト ※画像もこちらから引用しました
http://na.leagueoflegends.com/
BBCニュース
http://www.bbc.co.uk/newsbeat/23321595