いま全世界で農耕用トラクターが”カッコいい乗り物”として注目を集めている。都市部に居住する者にとってはなかなか触れるきっかけの少ないジャンルではあるが、一度ハマるとなんとも男臭い魅力にとりつかれる。”マイトガイ”小林旭さんが「燃える男の赤いトラクタ~♪」と歌って日本男児の心をさらったのは今や昔の1979年。あれから35年がたち、トラクター業界はどのような進化をとげているのだろうか。まず筆者が調べた世界各国のトラクターをご覧いただきたい。
ランボルギーニ(イタリア)『R8.』
AGCO社(アメリカ合衆国)『Fendt 900 Vario』
New Holland社(アメリカ合衆国)『T7』
VALTRA社(フィンランド)『T Serise』
いずれもハリウッドスターが乗り回していてもなんら不思議でない渋さと、洗練された重厚感のある造形だ。
関連商品でも
HORSCH社(スコットランド)『Pronto TD』
FARM-TRAKTOR社(ハンガリー)『Rendsodro Z-277/2 』
など独特のアバンギャルドな造形美を見せてくれるものが数多い。
最新の農機デザイン事情について関西地方で農業器具販売に関わるTさんからお話をうかがった。
海外ではフォード、ランボルギーニをはじめ、デザイン面に力を入れてるメーカーが多いです。自動車メーカーが農機を作ってるパターンが多いから、デザイナーが豊富なんですね。自然とデザイン意識が高くなる。
一方、日本では『ヤンマー』、『クボタ』、『イセキ』、『三菱』が4大メーカーと呼ばれていますが、暗黙の了解なのかヤンマーと三菱は赤、クボタはオレンジ、イセキは青ってふうにボディーカラーが決まりきってしまってるんです。そうなるともはやカラーリングで個性を出すということができない。
ヤンマー(日本)『EG-PRO Series』
どうしても”作業機”という意識が強いのか、性能ありきで、デザインが後回しになる傾向があります。販売業界の間では「車にくらべて20年遅れてる」と言ってますよ。
ただ近年、ホンダでバイク部門のデザイナーが農機部門に異動になったことがきっかけで、若干ではあるが旧弊な体質の見直しがおこっています。日本人らしいセンスなのか、ガンダムやトランスフォーマー的なロボットに近づいてきているような気がしていますが(笑)
日本製品は海外のそれに較べそれなりの問題を抱えているものの、けっして未来は暗くないようだ。今後、各国でどのようなトラクターの発展があるのか楽しみにしたい。
また「カッコいいけど、農家してるわけでもないし買えないよな~」と思ってる方に向けても、ミニチュア模型の通販やウェブ上でのバーチャルチューンアップ(VALTRA社 http://tunemytractor.valtra.com/)など、世界観にひたるための手段は数多く用意されている。
特にバーチャルチューンアップは手軽さの割に、ついついやみつきになってしまう中毒性を秘めた好ツールだ。ぜひ一度おためしいただきたい。
※画像を
『ランボルギーニ・トラクターズ』公式サイト(http://www.lamborghini-tractors.com/)
『AGCO』公式サイト(http://www.fendt.com/)
『New Holland』公式サイト(http://agriculture.newholland.com/)
『VALTRA』公式サイト(http://www.valtra.com/)
『ヤンマー』公式サイト(http://www.yanmar.co.jp/)
『HORSCH』公式サイト(http://www.horsch2.com/)
『FARM-TRAKTOR』公式サイト(http://www.farmtraktor.hu/)
から引用いたしました。