今回はNPO法人‘日本コンチネンス協会北陸支部’主催のイベントに顔を出してきました。
第四回ワールドコンチネンスウィーク企画
「生きるセンス、食べるセンス、出すセンス」
毎年この時期、日本コンチネンス協会北陸支部代表の榊原千秋先生が主催となり、6月あたりに医療関係者などの方を呼んで講演会を開かれています。
北陸支部代表の榊原千秋先生はもちろんご自身が主催されるコンチネンス協会が支持する排泄系のことをお話くださいます。一緒に講演してくださる先生方はもちろん排泄に関わってくる食事や、体のことをはなされる方もいらっしゃいますが、その先生の専門から一般人の方でもわかりやすいような説明でプレゼンをしてくださり、講演会はいつも大盛況です。
この企画では以前には死生学で有名なアルフォンス・デーケン教授(上智大学)や、柳田邦男先生(ノンフィクション作家)など、本当に著名な方から地域で活躍される現場の方まで幅広い講演者がいらっしゃいます。
今年は福井県はオレンジホームケアクリニックから医師の紅谷浩之氏、兵庫県は管理栄養士の小川波子氏がお越しくださいまして、講演を聞かせてもらいました!
全部書いていると長くなるので、榊原先生のお話から少しだけ紹介したいと思います。
・被災地のトイレ事情
被災地(東北近辺ですね)では困ったことの上位ランキングにトイレの問題が挙げられたそうです。そうですよね、糞尿垂れ流し状態では衛生状況が良いなんて絶対に言えません。仕方なく地面に穴を掘って簡易トイレをつくるんだそうですが、つくり方を誤ると排泄物がキチンと土に還らないそうです。掘った中に草などを入れておかないとただただ糞尿がたまるだけでせっかくつくるのに意味がなかったりします。それにつくる場所も大事です。井戸水などをつかったりするシーンもあるでしょう。しかし、井戸水をひいてあるもしくは井戸より上流、つまりは標高の高いところに簡易トイレがあったらどうでしょうか。そうですよね、わかりますよね。でも、いやそれくらい考えればわかるでしょ!っていうことが被災地では人手もなにもかも足りずにそんなひどい状況になってしまっているのかもしれません。
・腕を伸ばしながら肩を回す
副交感神経優位な状況をつくる、または体験するようなものです。簡単ですから読みながらやってみましょう。
下から腕を伸ばしながら前に腕をまっすぐ伸ばします。
そのまま円を描くようにゆっくりと上の方へ。
周りに危険物がないか注意しつつ後ろまで回して一回転。
どうですか?なんか手がじんわりっていうかそんなちょっと変な感じになってませんか?なっていたら成功です。
さて、副交感神経優位とはなにか。
排尿、排便、ともに力みすぎていては出て行かないですよね。なんとなくふとほっとしたときが一番出ませんか?排泄時のちょっとしたあの開放感ですよ。そのときが副交感神経が優位になっている状況で、その状態をつくれると、いつもの排泄時も楽にできる、ということです。排泄に問題を抱えていてもいなくても、ぜひやってみてください。
・摘便について
摘便、わからない方は調べてみてください。これは指導法なども難しく大学の看護科でも指導しきれているかどうかという状況だそうです。実際にやってみる実習ができるわけでもないので、なかなか難しい問題です。でも、これを摘便が必要な人に対してやってあげれば認知症の方でも排泄の仕方を思い出してくれたり、正しいやり方でやれば効果はあるのだそうです。
以上の三点だけ、榊原先生のお話から抜粋させてもらいました。
講演会以外でも、展示作品や、医療器具の説明、熱射病対策のOS-1など医療者でなくても気軽に見れるものがたくさんあって有意義な時間を過ごせました。
↓写真は導尿の便バージョンです。
「生きるセンス、食べるセンス、出すセンス」
―おいしく食べて気持ちよく出すために―
2013年6月16日(日)
http://square.umin.ac.jp/conti-h/index.html
日本コンチネンス協会北陸支部HP