中国で発見された恐竜の化石は、顎が“草食恐竜”、体が“肉食恐竜”の特徴を持った新種の羽毛恐竜であることが、北海道大学総合博物館の小林快次准教授や中国・河南省地質博物館などの共同研究でわかった。「ジアンチャンゴサウルス」と名付けられ、5月29日付の米オンライン科学誌『Plos One』に発表した。
化石は遼寧省(りょうねいしょう)の約1億2500万年前の地層から、全身の骨格がほぼそろった状態で発見された。体長は約2メートルと推定される。化石に残っていた羽毛は幅2-3ミリ、長さが10センチほどで、首にほぼ垂直に生えていたとみられ、羽毛恐竜として知られているベイピアオサウルスとは異なる特徴があった。
骨格を解析した結果、獣脚類(ティラノサウルスなどの肉食恐竜)のうちの、テリジノサウルス類に分類されることが分かった。しかし歯や顎の構造が、恐竜の中でも最も植物食に適応していたとされる鳥盤類(トリケラトプスなど)に似ていることから、草食だったと考えられる。
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参考HP 北海道大学プレスリリース:奇妙な構造を持つ恐竜 Wikipedia:テリジノサウルス