最近はラーメンの名店が監修したカップ麺がたくさん発売されています。しかもどれも美味しさの偏差値が高め。知らなかった店のカップ麺を食べて感動し、その店に行きたくなっちゃうことも少なくありません。いや、行きたくなっちゃうというか、むしろ行きたい。じゃあ行けばいいじゃねえか。
ってことで、うまかった名店カップ麺の実店舗に行き、モデルになったラーメンを実際に食べてみるというシリーズを始めてみました。
第4回:渋谷「横浜家系らーめん 侍」のらーめん
第4回はファミリーマート限定で発売されていた「横浜家系 侍 濃厚豚骨醤油」(明星)。独特の食感だった極太麺と、ご飯を食べたくなる……いや、ご飯が必要不可欠なほど塩のパワー強めなスープはすごく印象に残っていました。
この手のカップ麺って満足感が当面続くというか、食べたあとに「しばらくはもういいや」と思っちゃう。でも逆に、もうちょっと時間が経過すると無性に食べたくなるんですよね。実に中毒性のあるタイプのカップ麺。
塩豚骨ラーメンも魅力的だけど定番を注文
そんなカップ麺のモデルとなっていた、渋谷の「横浜家系らーめん 侍」に行ってみると、店内にはカップ麺のポスターも貼られていました。
こんなのを見ちゃうとまたカップ麺も食べたくなっちゃうなあ、なんて思いながら食券機へ。おお、よく見ると塩豚骨ラーメンなんかもあるぞ!
トッピングもいろいろ足したくなっちゃうけど、今回は思い出しながらの食べ比べをしたいので普通に「らーめん」を購入。麺の固さやスープ濃さ、アブラの量も普通で注文。でも小ライスだけはつけました。これは絶対必要でしょう!
しょっぱさだけじゃないスープのパワーに大感動!
そして席につき、運ばれてきたのがこちら。もうほんと、お手本のように美しい家系ラーメン!
スープはやっぱり醤油が濃そうな色をしていて、アブラは普通でもたっぷりと注がれ、見事に丼の中で2層になっています。
まずはこちらからズズズッと一口。うわあーーっ、なんだこれ! ワイルドなのに繊細。すっげーウマい!
確かにカップ麺の印象と同様に塩分のパワーは強いんだけど、まったくもってそれだけじゃないんですよ。豚骨がどっしりと下支えしている濃厚スープは厚みがあってコク深く、しょっぱいのにまろやか。このちょっとでもバランスが崩れたら印象が変わっちゃいそうなスープ、もはや芸術の域じゃないかしら。
そんなスープをやや短めの太麺が口までしっかりと引率。どっぷりとスープが絡みついた麺は食感もっちり。噛み締めるほどに幸せとスープの味が口の中に広がっていきます。
チャーシューも絶品。いや、大絶品。ロース肉でさっぱりとしているのに柔らかく、なによりサイズがデカくて食べごたえ満点。
そんなチャーシューやスープに浸した焼き海苔などをお供に食べる小ライスももちろん最高でした。もしかしたらこれを食べるために家系ラーメンを食べてるのかもなと思えるほどに至福の味。スープを一口飲んだ瞬間から、小ライスの最後の一粒まで幸せな時間が続きました。いやあ、ウマかった! ごちそうさまでした!
本物を食べてカップ麺のすごさも発見する
この美味しさをカップ麺で忠実に再現するのはなるほど難しそう。あえて塩分のパワーにフォーカスを当てることで、侍のスープを表現したのはむしろ名采配だったのかもと思えてきました。侍もすごければ明星もすごい。余計にまたカップ麺でも食べたくなりました。再販を強く期待したいですね!