院内感染の移り変わりに関して耳にしたことがある。
最近まで院内感染で患者さんが死んでしまうケースは病院側の不注意や怠慢から発生するものと思われていたらしい。
確かに病院の中で病気にかかって死んでしまうなんて本末転倒だ。
なんのために入院しているかわかったもんじゃない。
最近は基本的な寿命が延びた。
そして医療も発展している。
だから余計に院内感染なんかにかかることはない、なんて思っている方々がたくさんいるかもしれない。
しかし、勘違いしてはいけない、どんどん院内感染が増えるパターンに近年進みつつあることを。
長生きできるのはなぜだろうか、単純に医療の進歩もある。
だが、人工呼吸器や、生命維持装置などのおかげで”かろうじて”生きている人もまた大勢いる。
このかろうじて生きている人々は体の免疫状態がほかの人より落ちた状態で生活している。
つまり、風邪、肺炎、感染症などにかかりやすい状態で生きているってことだ。
近年以前は免疫状態が落ちるより早くに死んでしまったり、かろうじてすら生きながらえさせられないことで院内感染もさほど起きてはいなかった。
だけどいま、確実にそういう感染症にかかってしまうリスクは上がっている。
簡単に言えばただ横になっている人と、寝不足や過労もあって横になって休んでいる人、どっちが風邪になりそうか考えてみてくれればわかると思う。
でもこういうことをわかっていないと、遺族の方は”なんで!?どうして!?”となってしまう。
最近は患者さんが治療の決定権を持つ時代でもあるし、患者さんや遺族の方までも医療に関する様々な情報を得て、自ら学んでいかなければならないのかもしれない。
この記事はモンスターペイシェントなどに関する記事ではありません。
医療者側、患者側、双方が気をつけていけたらいいのだろうなと思って書いた記事です。