年賀状ソフトはここまで進化している?もうプリンターも位置合わせも不要で外出先で気軽に出力!

  by 古川 智規  Tags :  

昔は年賀状を作り始めるのは11月くらいからだろうか。今は年賀状そのものを大量に送らなくなったり、パソコンで簡単にプリントできることから、12月でも十分と考える人が多いだろうか。
いずれにせよ、すべて手書きでという人は少ないだろうから、何らかのプリントサービスやソフトウェアを使うだろう。昔からある富士ソフトの「筆ぐるめ」は国産PCにバンドルされていたり、オンライン版を購入したりと比較的ポピュラーなソフトウェアで、なんとそのバージョンは31にもなっている。今回はこれを使用して最新のテクノロジーでプリントアウトまでするとどうなるのかを試してみた。

今時といってはなんだが、DVD-ROMがパッケージに入っている。最近のPCはゼロスピンドル(回転する記憶デバイスがゼロ…つまりない)が主流なので、DVD-ROMをいれられてもインストールができない。
同社に取材したところによると、同様の認識を持っていて購入後にオンラインでダウンロード対応できるとのこと。記者もそれに従い、ソフトをダウロードしてインストールした。当然だがギガバイト級の大きさのファイルなので、Wi-Fiは必須だ。

さて、筆ぐるめは毎年アップデートされているとのことだが、「年賀状にしか使わないソフトのアップデートって干支の図柄だけじゃん」とお思いの方は、今どきのソフトウェアは機能面も確実にアップデートされていることを知っていただきたい。
写真は作成例だが、おめでたい絵柄の他に俳句支援機能が備わる。気の利いた一句を添えた年賀状なんて素敵だ。俳句は字数が短いゆえの難しさと季語の選択が難解なのでとっつきにくいが、支援機能が一覧を出してくれるのでそれほど難しくはない。

さて、内蔵の図柄を組み合わせ、角度を調整する。基本的にマウスで操作できるので簡単だ。2024年の干支は甲辰(きのえたつ)なので、いずれも上昇を意味するおめでたい60年に1回のめぐりあわせの年だ。
内蔵の龍の図柄の角度を変えて昇り龍にし、甲辰の解説を付ける。記者は日本占道協会の四柱推命認定鑑定師なので、そういった内容にも触れながら送った人の幸せを願うというわけだ。
そして、差出人の氏名以外の個人情報はQRコード化して図柄として挿入した。QRコード化も筆ぐるめの機能で簡単に出力できるので、住所や電話番号やURLを入れてボタンを押すだけだ。ちなみに「甲辰」の印鑑風の図柄をつくる機能も内蔵されているので、落款のようなデザインを不可することも可能だ。

出来上がったらプリントするのだが、インクジェットプリンターをお持ちの場合はご自宅でそのまま出力すればよい。記者の場合は仕事柄、レーザープリンターしかないのでカラー印刷ができない。そこでネットプリント機能が登場する。いくつかのコンビニのマルチコピー機に対応しているが、この機能も年々充実されている。
今回はセブンイレブンを選択した。これには理由がある。

インターネットを介してサーバーに画像が登録されるとメールで番号が送られてくるので、セブンイレブンのマルチコピー機に番号を入力すれば画像がダウンロードされて表示される。

セブンイレブンを選択した理由は、コピー機の中に私製葉書が内蔵されているからだ。つまりプリント料金の1枚80円は用紙込みというのがありがたい。もし官製年賀はがき(インクジェット紙ではなく普通紙)を使用する場合は手差しになるが、どちらでも対応している。
現実的には私製葉書でも、現在はお年玉付き年賀切手が発売されているので、その切手を貼ればお年玉付き年賀はがきと同じになる。

お金を入れて開始ボタンを押すと、印刷されて指定枚数が出てくる。位置合わせや裏表の判断をする必要もなく、ただ待っているだけだ。

こうして出来上がったはがきに宛名を書いて切手を貼って投函すれば完了だ。デザインさえできてしまえば、お出かけの前にネットプリントに画像登録をして、外出先のコンビニで出力するだけなので自宅でインクジェットプリンターを使用するよりもかえって便利かもしれない。
筆ぐるめは年賀状の他にも、多くのフォーマットを備えているので、意外にも日常使いできるソフトウェアのようだ。これから年賀状を慌てて作ろうと思っても直感的に使用できるインターフェイスなので、迷うことなく使用が可能だろう。巷にあふれる画一的なデザインではなく、思い思いの個性あふれる年賀状を作ってみてはいかがだろうか。

※写真はすべて記者撮影

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