【サーキュラーエコノミー】特化の創業支援プログラム成果発表!最先端の循環型ビジネス一堂に

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昨今、ビジネス界で注目が集まっている、サーキュラーエコノミー(循環経済)領域。
いま、日本からもユニークなビジネスを展開するスタートアップが続々と登場している。

今回、その「循環経済」の領域に特化した、創業支援プログラム「サーキュラースタートアップ東京(CIRCULAR STARTUP TOKYO)」の成果発表会が、2025年3月7日に都内で行われた。
プログラムを主催するのは、WEBマガジン運営やサステナビリティ支援事業を手がけるハーチ(株)。
東京都のスタートアップ支援事業「TOKYO SUTEAM」の協定事業者として、同社が展開している。

「サーキュラースタートアップ東京」では、循環経済の実現に向けて、都内での創業や新事業創出、資金調達を目指す起業家や研究者らを対象に支援を行っているという。
その支援内容は、循環経済分野に精通する、40名以上の起業家や投資家、研究者らによる講義や面談、また創業・事業拡大・資金調達につながるマッチング機会の提供といった、充実の内容だ。

IT・アパレル・農水など多業種の14チーム(企業・大学等)がピッチ

デモデイ(成果発表会)当日には、昨年11月から行われている第2期支援プログラムに選出された14のチームが参加。
多彩な循環型ビジネスを手がける、もしくは創業・事業化を目指すチーム(スタートアップ企業、大学等)たちだ。

一言に「サーキュラーエコノミー領域」といっても、その業種はITやアパレル、農水など幅広い。
「渋谷で出たごみの堆肥からスイーツ開発」「AIでごみリユース促進」「屋外広告を服に再生」など、まさに“最先端の循環型ビジネス”が一堂に会する場となった。

各チームは、関連企業や投資家、研究機関ら向けにピッチを行い、それぞれにメンター、アドバイザーから事業の進め方やビジネスモデルへの質問、助言が行われた。

特に印象に残ったプレゼンは、マイクロバイオファクトリーの清水雅士社長だ。
同社は、デニムの製造工程で発生するインジゴ(デニム等に利用される染料)染色された廃棄繊維を原料に、酵素を使用してインジゴ染料を回収する技術(特許取得済み)を開発している。
再度デニムの染料に利用されるという、まさしく“リサイクル染料”だ。
デニムの廃棄物削減、さらには商品の付加価値向上につながる画期的な技術と言える。

(会場では“リサイクル染料”を使ったジーンズとシャツが展示されていた)

環境汚染が大きな問題となっているアパレル産業。
今後は、量産化や海外展開などを目指しているとのことで、アパレル業界の問題解決への新たな一歩として期待したい。

新規創業や資金調達などへ…新しい「循環型のエコシステム」拡大に期待
プログラム主催のハーチ社の代表取締役 加藤佑氏は、デモデイで登壇し(写真下)、「スタートアップをテーマに、新しい循環型のエコシステムを作っていきたいと考えてこのプログラムを開始しました。第1期、2期を通じて、新しい循環のネットワークを作り出せていると実感しています」と語っていた。

2024年4月から開催された第一期プログラムの参加チーム(16組24名)からは、新規創業に加えて、複数の事業提携、自治体実証実験、資金調達、助成金獲得といった成果が徐々に生まれているそうだ。
今回行われた第二期プログラムの参加チームからも、こうした目に見える成果が生まれていき、加藤社長が語っていた「循環型のエコシステム」のさらなる拡大を応援したい。

【CIRCULAR STARTUP TOKYO】

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