営業最終日の「エスタ」
札幌市民、いや、北海道民にも親しまれたかもしれない札幌駅前の商業施設「エスタ」が8月31日に閉店の日を迎えた。筆者は小さいころから現在に至るまで、「エスタ」を数多く利用してきた。気分が乗っていた時も、悲しい時も、頻繁に「エスタ」の飲食店などを利用していた記憶がある。
45年の歴史に幕
「エスタ」の建物は1978年、大手の「そごうデパート」が入居するビルとして開業したが、2000年に経営破綻。そのあとに「ビックカメラ」などが入居することとなり、現在の「エスタ」に至っている。歴史は長く、45年の歴史に幕を下ろすこととなる。
筆者は31日に現地を訪れ、営業終了近くまで「エスタ」を見送った。
今、思い出すのは、母親に連れられ、エスタを訪れた時の記憶だ。「札幌ら~めん共和国」でラーメンを食べ、色々な店舗を見て帰ったのだが、それ以降も頻繁に「エスタ」を訪れていた。沢山の記憶はあるのだが、今思い出せるのはこの一つのみだ。もう少し落ち着いてから色々と思いを巡らせたいものだ。
「エスタ」は2030年度に控える北海道新幹線札幌延伸を控えて閉店し、建物そのものも取り壊すこととなっている。なおその跡地には2028年に再開発ビルが建つ予定だが、一部報道によれば建設資材の高騰等により規模が小さくなる可能性があるともいわれている。
さようなら。そしてありがとう、「エスタ」
時の流れには誰も打ち克てない。逆らうことはなかなか難しい。古き良きものがなくなる一方、新しいものができあがることもまた、楽しみな材料になるともいえよう。その新しいビルの完成を待つとともに、「エスタ」に伝えたいことがある。
「短い間だったが、今までありがとう。エスタという名前は、私たちの中に残り続けるのだ」と。
「エスタ」の営業最終日を迎え、筆者の目にも少し涙が浮かんだ。それほど思い出が残っている場所だともいえるだろう。今日という日は、歴史の終わりの日であり、新しい歴史の始まりの日でもあると感じたのだった。
「エスタ」よ永遠に!!さようなら!!!!そして、ありがとう!!!!