近年多くの企業で、マインドマップツールの導入が進んでいます。この理由には、マインドマップを利用することにより、ユーザーの思考内容を分かりやすく表現できることが該当します。
自社にもマインドマップを導入してみたいけれど、具体的にどのようなツールであるのか、また何ができるのか等、疑問に思うこともあるかもしれません。
この記事では、マインドマップの基本からマインドマップでできること、導入のメリットやおすすめのツールまで解説します。
製品の導入をご検討中の経営者の方や担当者の方は、ぜひ参考にされてみてください。
目次
- 1. マインドマップとは
- 2. マインドマップの法則
- 3. マインドマップでできること
- 4.マインドマップツールを導入するメリット
- 5.マインドマップツールを導入するデメリット
- 6.近年最も注目されているマインドマップツール3選
- まとめ
1. マインドマップとは
マインドマップとは、思考の表現法の1つとして、メインキーワードから関連ワード・イメージをつなぎ、放射状の図のことです。脳内での思考内容を、そのままに近い形で書き出すことにより、思考の整理ができるようになります。この思考の表現法は、イギリスの教育者である、トニー・ブザンによって提唱されました。
2. マインドマップの法則
マインドマップはいくつかの原則に基づき、効率的且つ効果的に作成できます。マインドマップの法則には、主に5つの法則が該当します。5つの法則について、以下それぞれ順に、説明します。
メインテーマ
マインドマップの中央に、メインとなるテーマを配置します。このメインテーマは、主要なアイデアやトピックのことを指し、マインドマップ全体の基本の焦点となるものです。
放射状の枝
メインテーマからの放射状の枝分かれを、関連するアイデアやサブトピックに追加します。この追加により、情報の階層構造が、視覚的に表現されます。
キーワードとイメージ
枝の上にキーワードや短いフレーズを使用して、メインアイデアを簡潔に表現します。またキーワードに関連するイメージやアイコンを描くことにより、視覚的な刺激を与えられます。
アイデアの拡散
マインドマップはアイデアの拡散と発展のため、新しい枝やアイデアを次々と追加していくことも重要な要素です。
色と線の使用
異なるアイデアやトピックを色分けし、識別しやすくします。また重要度や関連度を示すため、線の太さやスタイルを変更することもあります。
3. マインドマップでできること
マインドマップを利用すると、これまで非効率的であった業務を、効率的且つ効果的に処理できるようになります。マインドマップでできることとして代表的なものは、以下の5つです。それぞれ順に、説明します。
3-1. ブレインストーミング
ブレインストーミングとは、複数人で行う会議の方法のことです。ブレインストーミングで生まれたアイデアをマインドマップに追加することにより、アイデアのつながりや優先順位を明確にできます。
3-2. アイデアの創出
マインとマップは、アイデアの創出にも効果的です。複雑なアイデアや概念を、メインテーマから放射状に分岐させることで、関連するサブトピックやアイデアの創出につなげられます。
3-3. 意思の視覚化
意思の視覚化への利用には、マインドマップで計画や目標を可視化します。この業務を行うことにより、進捗状況をさらに把握しやすくなります。
3-4. プレゼンテーション
マインドマップは、プレゼンテーションにも効果的です。マインドマップを利用して、プレゼンテーションの構成や内容を整理すると、視覚的な資料に活用できます。
3-5. ユーザートレーニング
ユーザーのためのトレーニングとして重要なトピックを整理して、視覚的に関連付けることにより、社員は効率的且つ効果的に学習を行えます。またマインドマップでノートを作成すれば、情報を階層的に整理した上で、さらに理解しやすくなります。
マインドマップツールを導入するメリット
マインドマップツールを導入することには、多くのメリットがあります。特に代表的なものとして、6つのメリットが該当します。6つのメリットについて、以下それぞれ順に、説明します。
創造的な思考の促進
マインドマップは、非線形な構造を持っているため、自由に構成することが可能です。そのためアイデアの拡散やブレインストーミングもしやすく、新たなアイデアも発見しやすい仕組みとなっています。
視覚的な整理と理解
マインドマップツールは、情報を視覚的に整理するのに適しています。そのため複雑なアイデアや関係性も、即座に把握できます。また放射状の枝分かれにより、情報の階層構造や関連性も、理解しやすくなっています。
円滑なコミュニケーション
マインドマップはオンラインで共有できる場合が多く、複数人との共同作業による作成や編集が容易に行えます。そのため円滑なコミュニケーションの構築にも貢献します。
アイデアの保存/整理
マインドマップツールのアイデアや情報をデジタルで保存して、整理できます。この方法は、紙の手書きツールを利用するよりも、さらに効率的な方法となっています。
リアルタイム更新と進捗管理
チームでプロジェクトを進める際に、マインドマップツールで進捗状況を可視化できます。またリアルタイムに情報を更新することで、全体像もさらに把握しやすくなります。
バリエーションに富んだデザイン
マインドマップには、さまざまなカスタマイズオプションが用意されています。例えばフォントやカラー・アイコンなどを、自由に変更することができます。自社に相応しいデザインを追加することにより、効果的なマインドマップを作成できます。
マインドマップツールを導入するデメリット
マインドマップツールを導入することには、メリットだけでなく、デメリットもあります。ここでデメリットについても、理解しておきましょう。マインドマップツール導入のデメリットとして代表的なものに、以下の内容が該当します。
インターフェースの違い
マインドマップツールは、種類や開発元により、インターフェースが異なります。もちろんチーム内で統一したツールを利用すれば、効率化にもつながります。しかし一部のユーザーによっては、まだ使い慣れていないツールを使い始めることになる可能性もあるでしょう。
近年最も注目されているマインドマップツール3選
マインドマップツールは、国内外・業界業種問わず、多くの企業から注目を集めています。ここで、近年最も注目されているツールを、3つ厳選してご紹介します。製品の導入をお考えの企業の皆様は、ぜひ参考にされてください。
6-1. Miro
Miroとは、複数人のチームでの共同作業を行える、オンラインホワイトボードツールのことです。マインドマップシステムも搭載されていて、いつどこにいても利用することが可能です。世界中に4500万人以上のユーザー数を誇り、2022年の5月には、日本語版の提供も開始しています。これにより、さらなる需要の拡大が見込まれています。利用料金は無料のプランから有料のプランまで、幅広く用意されています。
画像引用元: https://miro.com/
◇Miro公式ウェブサイト(日本語版)
https://miro.com/ja/
6-2. iThoughs
iThoughsは、Macユーザー向けのマインドマップアプリケーションのことです。マインドマップアプリケーションにしては珍しく、デザインは比較的シンプルな内容で統一されています。IThoughsのアプリケーションツールには、無料のプランはなく、有料という点において注意しましょう。
◇iThoughs公式ウェブサイト
https://www.toketaware.com/
6-3. MindMup
MindMupとは、Googleのドライブ上に、マインドマップの作成が行える、アプリケーションのことです。HTML5ブラウザでの利用のもとに設計されているため、その他のブラウザの場合には、扱いにくいという側面もあります。MindMupでは、無料版と有料版のどちらも備えています。
◇MindMup公式ウェブサイト
https://www.mindmup.com/
まとめ
今回は、マインドマップに関する、包括的な解説を行いました。マインドマップを利用すると、ユーザーの脳内の思考内容を、分かりやすくまとめてくれます。本記事内でご紹介したMiroをはじめ、マインドマップツールの導入が世界中の企業で進んでいるように、今後同製品の導入は、ますます加速するものと予測されています。