「場観戦時の醍醐味は音のリアルさ」プロレスとの出会いを振り返る(プロレスリング・ノア 稲村愛輝)

  by 稲村愛輝  Tags :  

こんにちは、プロレスリング・ノアの稲村愛輝です。

前回の初連載「ビントロング」の話を読んでいただきありがとうございました!

ビントロングを知らなかった人、知っていたけどなんだかよく分かってなかった人、好きな人、色んな人からの反応があってとても嬉しかったです!

◆気が付いたら1時間くらい見つめている「ビントロング」の魅力(プロレスリング・ノア 稲村愛輝)
https://getnews.jp/archives/3420038 [リンク]

「やっぱり1回目はビントロングにかぎるぜ。」
と思ったのですが、よくよく考えると、1回目に書くべきものがありました。というより、これを書くべきでした。

なので、2回目は「プロレス」について書きたいと思います。

現在自分はプロレスリング・ノアでプロレスラーとして戦っています。

(C)プロレスリング・ノア

自分とプロレスとの出会いは中学生の頃に見たNOAHのテレビ放送でした。

僕の地元、栃木県のとちぎテレビがプロレスリング・ノアの中継を毎週火曜日19時30分から放送していました。
調べてみると全国の放送局が深夜帯に放送している中、とちぎテレビだけが19時30分という超ゴールデンタイムにプロレスリング・ノアの中継を放送していたそうです。

ものすごくNOAHファンの職員がいたのでしょうか…
もしそうだとしたら、その方のおかげでプロレスに出会い、NOAHでプロレスラーとして戦っていることの感謝を伝えたいです。

当時はK-1やPRIDEがブームでしたが、僕らの中学校ではNOAHブームが訪れました。

キックや総合格闘技も好きで、当時もよく見ていましたし、今も好きで見ているのですが、初めてプロレスを見た時は「すごい!」や「格好いい!」よりも「なんだこれは!?」という衝撃でした。

ベタではあるのですが、相手の技を受け切る姿にものすごく衝撃を受けました。

どの大会、なんの試合だったかは覚えていないのですが、三沢光晴さんの試合を見てそう思ったことはハッキリと覚えています。

当時、自分は柔道と相撲をやっていて、デカさと強さに憧れがありました。
プロレスのリングにはその両方が存在していましたが、そのデカさと強さはあまりにもレベルが違いすぎて、プロレスラーになりたいという感情はその時は生まれませんでした。

憧れと尊敬が強く、自分ではなれるものではないと諦めていたんです。

ですが、
高校卒業後に東京の大学に進学し、学生プロレスのサークルに入り、プロレス好きの熱は冷めるどころかより熱くなっていました。

プロレスの会場観戦デビューは後楽園ホールで行われた大日本プロレスの大会でした。
映像で見ていた憧れの聖地・後楽園ホールでの観戦はとても嬉しかったです。
初めての会場観戦では、その雰囲気やリング、人の身体から発せられる音の大きさに驚きました。

僕は、会場観戦時の醍醐味は音のリアルさだと思っています。
映像でしか見れない距離感での選手の表情や、細かな動きも素晴らしいですが、生でしか感じられない痛みが伝わる音が好きです。

その魅力に気づいてしまった僕は月に何度もプロレスの試合会場に足を運びました。

生でプロレスを感じるうちに「自分もこのリングに立てたら…後楽園ホールで試合ができたら…」とプロレスラーになりたいという気持ちが大きくなってきました。

そして、その夢をお世話になっている人に相談した時に「人生は一度きり、やりたいことをやるべき」と言ってもらい、本格的にプロレスラーを目指すことにしました。

まず、どうやったらプロレスラーになれるのかを調べ、各団体の入門テストについて調べました。
昼はジムでトレーニングをし、夜は公園で入門テストのメニューをこなすためのスクワットやプッシュアップをしました。

大学生後半、友人達が就活や教員採用試験で苦労している時期でした。
「これが僕の就活だ!」と自分に言い聞かせ、日々トレーニングに明け暮れました。

大学4年生の時、一度入門テストを受け、不合格となりました。
友人達の就職が決まる中、就活に失敗した僕は、不安しかありませんでしたが、プロレスラーになる夢を諦めることはできなかったため、一年間フリーターをしながら次のテストに備えました。

一年後、本当に様々な縁があり、NOAHのテストを受けることができ、合格しました。

今年でプロレスラーになって5年目、まだまだ5年目ですがひとつの節目の年です。

来月8月6日からNOAHではシングルのリーグ戦『ABEMA presents N-1 VICTORY 2023』が始まります!

こうして大好きなプロレスができている喜びと、応援してくれる人たちに感謝をして、アツく優勝目指して戦います!

是非、この機会に会場で生のプロレスを感じていただきたいです。
皆様のご来場お待ちしています!

プロレスリング・ノア大会情報

『ABEMA presents N-1 VICTORY 2023』
<スケジュール>
・8月6日(日)神奈川・横浜武道館
・8月9日(水)東京・後楽園ホール
・8月10日(木)東京・後楽園ホール
・8月11日(祝・金)東京・後楽園ホール
・8月19日(土)北海道・シャトレーゼ・ガトーキングダム・サッポロ
・8月20日(日)北海道・シャトレーゼ・ガトーキングダム・サッポロ
・8月26日(土)宮城・仙台PIT
・8月27日(日)神奈川・カルッツかわさき
・9月3日(日)大阪・エディオンアリーナ大阪第1競技場

詳細は大会特設サイトよりご確認ください▼
https://www.noah.co.jp/n12023/ [リンク]

その他の大会情報はこちらから▼
https://www.noah.co.jp/ [リンク]

稲村愛輝

プロレスリング・ノア 稲村愛輝 柔道、相撲で鍛え17年9月にNOAHへ入門。ヘビー級の新人として期待され、18年8・5後楽園のバトルロイヤルでプレデビュー戦を経験した後、正式にデビュー。19年に「稲村愛輝猛進七番勝負」で杉浦貴、潮崎豪、拳王、清宮海斗、齋藤彰俊、マイバッハ谷口とシングルで対戦。デビュー2年にしてシングルリーグ戦(N-1 VICTORY)へ初エントリーするなど新人らしからぬ活躍ぶりを見せた。 正規軍のホープとしてユニット抗争の最前線だけでなく、21年に参戦したプロレスリング・ゼロワン「火祭り」、22年1月1日タッグでのKENTA戦、1月8日新日本プロレスとの対抗戦での戦いぶりで大きく評価を上げている。 元々パワーファイターだったが、大型トレーラーのタイヤを使った「ストロングマン」トレーニングを自らの練習メニューに取り入れ、さらなる体幹強化を図っている。

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