サラダボウル専門店を運営するWithGreenは、2023年5月8日( 月 )まで、春の季節限定サラダを販売している。今回のサラダは『 特製チリコンカンと新じゃがのタコライスサラダ 』と『オニオンピクルスと白インゲン豆のフムスサラダ 』の2種類だ。
実食してみたが、その前に以前書いたサラダの記事をご覧いただきたい。そもそもサラダをお金を払って買うという行為をしなかった記者をはじめとする「サラダを食べる習慣のない」方には一度「青虫じゃないんだから…」という先入観を捨ててご覧いただきたい。
※参考記事
サラダは嫌いですか?今やサラダは主食だ!「WithGreen」の本当に美味しいサラダで食事してみた
https://rensai.jp/416797 [リンク]
記者は新宿三丁目のWithGreenで新製品を試食した。店員さんに聞いてみると3年前に開店したときの昼食時には、やはり意識が高い付近のクリニックの看護師さんや医療事務系の方のが多く、白衣だらけでまるで病院のようだったと教えてくれた。今では口コミで女性のみならず、男性お一人様の姿も多く見かけるようになったようだ。
注文は基本的にはメニューから選択するだけだが、それはレディメイドされたものなので、嫌いな野菜があれば除いてもらえばいいし、好きなものは積極的にトッピングすればよい。なんなら数多くそろえられたドレッシングも好きなものを選択可能なので、上級者にはオーダーメイドサラダといえる。
記者は初心者なのでメニュー通りのサラダを注文したが、ドレッシングだけは店員さんに味の好みを聞いてもらい選んでもらった。これもサラダの楽しみだ。
並んだ野菜類を見ていると、意外にも肉系のトッピングも多いことに気が付く。つまり、サラダは野菜に限らないということだ。肉が好きなのであれば、好きなだけ肉を乗せてもらえばよいし、穀物類も多いのでそれだけで「ごはん一食分」になるのがココのサラダの特徴だ。
特製チリコンカンと新じゃがのタコライスサラダ
新商品の「特製チリコンカンと新じゃがのタコライスサラダ」には、ビーンズ・にんじん・オニオンピクルス・コーン・フムスが乗る。おススメのドレッシングはレモンだそうだが、記者はごま系のものに変更してもらった。
フムスとは、豆のペーストをつかったトルコやギリシャなどの家庭料理で、西アジアのテイストが大きい。同店では国産の白インゲン豆をクミンなどで食べやすく味付けしている。よって風味としてはカレーのような感じがするが決して味がカレーというわけではない。白いんげんは甘く煮ると白あんになるマメ科の植物。口当たりは白あんを少し粗くこしたような感じで、マッシュポテトのようなものといえばわかりやすいだろうか。
混ぜ込んでもいいし、ソースのようにフムスを付けながら食べてもよい。カレーの風味なだけに食欲をそそり、お腹いっぱいに食べることができる。
このサラダの主役である白いんげんだが、そもそもインゲン豆は京都府宇治市にある黄檗山萬福寺開祖の隠元禅師が中国から持ち込んだのでこの名がついたというのが通説だ。日本に伝わった経路は原産地の南米から大西洋を渡り欧州に、そしてユーラシア大陸を中国まで伝わった。最後は中国から日本に持ち込まれ、現在では国産のインゲン豆は北海道で多く栽培されている。そんな壮大な伝来を知るとインゲン豆がたどってきた途中の西アジアや中東の料理が基なっているサラダが尊いものに見えてくるから不思議だ。
特製チリコンカンと新じゃがのタコライスサラダ
2品目の「特製チリコンカンと新じゃがのタコライスサラダ」は新じゃが・トマト・きゅうり・玄米・チリコンカンが入っている。おすすめドレッシングはメキシカンで、これはメニュー通り注文した。店舗でお腹いっぱいになったので、こちらはテイクアウトとした。
チリコンカンはメキシコの煮込み料理で、ひき肉や玉ねぎを香辛料やトマトとともに煮込んだもの。すでに肉が使われている。
そして玄米が入っているので、チリコンカンと玄米、あるいは下にたっぷり入っているサラダと好きなトッピングを選びながら食べるのが良いだろう。例えるならば「おせち食い」だ。小さく区切られた美しいおせち料理を1品ずつ好きなものから食べていくあのスタイルだ。お米も入っていることから食事として完成している。しかも玄米なので栄養価も高く、常食として玄米は難しいまでもサラダと少量の玄米を食べることができるのはうれしい。
それでも食事とするには足りないと思われる方へ、1品だけ追加するならという前提で試してみた。
写真はサラダにスーパーで購入したカットフルーツの盛り合わせ、パン屋で購入したライムギパン、同じくパン屋で購入したバタール(フランスパン)を加えてみた例である。すべてではなく、どれか1品を選択して加えるだけでもかなりの満足感が得られる。しかし、サラダはそもそも冷めているものなので、お行儀は悪いが「ながら食い」に向いていると言える。それは家でテレビを見ながら、スマホを見ながらと、何かをしながらゆっくりと時間をかけて食べても「冷めないうちに」という概念は必要ない。よってサラダだけでも十分に満腹になる食べ方で試してほしい。お行儀は悪いので自宅で一人ゆっくりと時間があるとき限定である。
サラダそのものの美味しさを知れば、食生活が変わる契機になるので、普段サラダを食べる機会がない方は一度だけでも騙されたと思って好きな食材のトッピングで自分だけの美味しいサラダを作ってもらい食べてみていただきたい。
※写真はすべて記者撮影