さて、今の時期の「旬」と言えば何でしょうか?ズバリ「烏賊」(イカ)ですね。
いや、ひとくくりにイカと言っても旬は違うんですけど、要するに「スーパーで安く売っているイカ」が旬だと思って下さい。
そして、この「旬」と言うのもイロイロな解釈がありますが、やはり「安い=大漁=旬」で良いと思います。脂が乗ってるだの身が締まってるだの言いますが、ほとんどの場合は大量に出回っている時が美味しい時期だったりします。
と、言う訳でまずはスーパーで安くて鮮度が良いと思われる「イカ」を手に入れましょう。イカの種類は色々ですが一般的には「ヤリイカ」と「スルメイカ」が多く流通しています。あとはアオリイカとかモンゴイカや墨イカもあります。
今だと小振りの「ヤリイカ」が身も柔らかく「旬」なのでオススメですが、調理の仕方次第では「スルメイカ」も美味しいので鮮度&価格重視で探しましょう。
ちなみに「新鮮なイカ」の見分け方ですが、海の中に居る時は「透明」で時間が経つと「茶色」となり、さらに時間が経つと「白」となります。なので「透明→茶色→白」の順で鮮度が良い事になります。あとはパックにドリップ(汁)が溜まってないかなどで判断しましょう。
そして最初の関門ですが「イカは洗うべきか否か?」と言う謎にブチ当たります。これは「刺身なら洗う」のが正解で、火を通すなら洗わなくても問題なしです。洗うと味が落ちると言う人も居ますが、寿司屋さんでもバリバリに洗う店もあるので、味の面で神経質になる必要はありません。むしろ「寄生虫」とか「雑菌」の方を気にするのが正解です。
次にイカの切り方ですが、まず「骨」っぽい何かがある部分に指を入れて身と内臓を離す感じで、ちょいと指を入れます。そして「骨」っぽい何かを取り除き、あとはゲソ(足)の方を持ってゆっくり引っ張れば身から内臓を取る事が出来ます。
刺身にする訳ではないので、身の方はザックリと「筒切り」で身を手頃な大きさに切ります。
そして内臓とイカの頭部(目玉の辺り)を切り離します。この時に「墨袋」を切らないように注意しましょう。
そして頭部とゲソを切り離します。ゲソの付け根に「くちばし」があるので、そいつを指で取り出し固い「くちばし」を取り除きます。この時「くちばし」の周辺の肉は美味しい部分なので、面倒がらずにきっちり分離しましょう。
生姜を用意します。分量は適当で構いません。なんならチューブの生姜でも入れないよりはマシです。筆者は摺り下ろすと洗い物が一個増えるので包丁で微塵切りにしています。
フライパンを温め中火にし、油を中さじ1ほど垂らして生姜を炒めます。ちょいと香りが出たら先ほどの「イカ」を投入し、ちょいちょい炒めます。この時に「イカの内臓」を入れると深みが増すのでオススメです。
全体的に「イカの皮」の色がちょいと変わって来たら酒を入れます。日本酒でも泡盛でもワインでも良いので「適量」入れて風味を出します。あまり入れると「煮る感じ」になっちゃうんで、うまく加減するようにします。ここでコンロは強火にしましょう。
次は「味醂」です。入れなくても美味しいのですが、やはり「照り」が出ると美味しく見えますし、塩っぽさの対比で「味醂」をチョイと入れると、より「醤油」が生きてくるのでチョイと入れておきます。
鮮度の良いイカなので、あまり火を入れるのはもったいないです。ちょいと炒まってきたら醤油を入れて仕上げます。ここら辺から焦げやすいのですが「ヤベー、醤油が焦げる!」と思う直前が火から下ろすタイミングですので集中しましょう。
あとは美味しく食べるのみ。さして失敗する要素もないし、イカを捌いて焼いてで20分もかかりません。何より他の魚と違ってイカは「目玉とくちばし以外は食べられる」のでゴミも少なく片付けも楽ですね。
まさに「安くて美味い!」ってのを地で行くメニューなので、新鮮なイカを見かけたら生姜と一緒に買って作ってみましょう。