「一人暮らしの自炊生活」の第二弾と言う事で、前回の「鍋&フライパン」に続き、今回は「包丁&まな板」に行ってみましょう。
最初に説明するのを忘れていましたが、この「一人暮らしの自炊生活」と言う、実にストレートでキャッチーなコピーは筆者自身も少々アレだと思ってますが、段階を追って「料理とはなんぞや?」をユルい感じで長々と綴るので、諦めずに最後まで読み続ければ必ず料理は上達します。(上達の度合いは人それぞれです)
ちなみに料理が上手くなっても「二人暮らし」になるかどうかは貴方次第なので、当方では一切責任を取りませんのであしからず。(当方、未だに一人暮らしですが何か?)
でも、まあ爺や婆になっても「マズ飯」を喰わないで済むので、例え一人暮らしが永遠に続くとしても料理くらいは覚えておいた方が良いでしょう。っていうか、むしろ誰も作ってくれないんだから自分で作るしかないと悟りを開くと料理は上達します。
そんな一人暮らしで自炊をするにあたり、やはり「包丁」は大事です。なにせ「包丁」は職人レベルで使っても10年くらい使えますからね。普通の人なら30年は行けるでしょう。なのでココは予算を「1万円」くらい見積もって下さい。
確実、今この瞬間に「高過ぎるだろ!!!」と言う声が挙がった事は間違いないのですが、ぶっちゃけ刃物の世界は「値段=品質」なので諦めて下さい。
なので「100均の包丁で十分」と言う人は・・・もう、すでに料理を諦めていると言わざるを得ないでしょう。
包丁も色々な種類や材質もありますが、まあ1万円も出せば十分な品質の包丁が手に入ります。逆に5千円以下となると包丁の大きさにもよりますが、やはり「値段なり」の包丁しか選べません。
それでは、そろそろ本題である「一人暮らしで自炊するのに必要な包丁」に入りましょう。
最初の一本目は万能である「牛刀」を選ぶべし!
牛刀と言うとちょっと怖い響きがありますが「ちょっと大きい包丁」だと思って頂ければ間違いありません。本来の目的は「肉」を切る事ですが、その大きさ(刃渡り)を使うと「刺身」もそこそこ綺麗に造れます。
刃物でも「包丁はその刃渡りを全部使う」つもりで根元から切っ先までを使い切るものです。時に「玉葱の微塵切り」などの例外はありますが、野菜でも肉でも魚でも基本は刃渡りを全部使うのが正解です。
なので「刃渡りが長い大きい包丁の方が綺麗に切れる」のですが、実際には長すぎても使いにくいので「25~30cmの牛刀」が良いでしょう。
最初は「チョット大きいかな?」と思うのですが、この牛刀一本で色々な調理をして慣れてくると、このくらいの大きさがしっくりきます。
あと、リアルな場面で言うと「キャベツを一刀両断に出来るか出来ないか?」の境目が「刃渡り25cm」なので、やはりコレ以下の大きさはオススメ出来ません。
二本目の包丁は好きな包丁を選ぶべし!
ぶっちゃけ、ほとんどの調理は上記の「牛刀」で問題ないです。慣れればフルーツのカットも余裕ですし、魚も大型の魚でなければ刃がこぼれる事もありません。
しかし「どうしても包丁ホルダーに余裕があるので何か欲しい」と言う人も居ると思うので、次に買う包丁も一応は挙げておきましょう。
やはり刺身が好きならば「柳刃包丁」が良いですね。材質は「鋼」(はがね)が最高ですが、一人暮らしで造る刺身のボリュームと、使った後の柳刃包丁の手入れを天秤に掛けると「ステンレス製柳刃包丁」も正解だと思います。
そして魚が好きならば「出刃包丁」も気になる所ですが、これも「小出刃」の仕事は「牛刀」で出来てしまうので、どうせ買うなら大型の魚の骨もガッツリ切る「大型の出刃包丁」(刃渡り20cm前後)が良いでしょう。
中華包丁は筆者も大好きですが、ぶっちゃけ「気分を味わうモノ」だと思って下さい。特に中華包丁が無いと困るシチュエーションはありません。
あと「パン切り包丁」とか「スライサー」とか「菜切り包丁」とかありますが、そこら辺は欲しければ買うってスタンスで良いと思います。なんだかんだでパンも牛刀の刃渡りをもってすれば、そこそこ切れますからね。
と、言う訳で「牛刀無双状態」である感は否めませんが、そのくらい「牛刀」の万能性は半端ないのです。若干、
「一般的な三得包丁で良くね?」
と言う意見もありますが、ぶっちゃけ「三得包丁よりも大きな牛刀の方が25%増しでモテる」ので独身男性ならば「グレステンの牛刀」で決まりです。
逆に女子に関して言えば「30cmの牛刀」で大根の皮むきをするとドン引きされる可能性もあるので、男子が家に来た時の為に三得包丁と可愛いペティナイフも用意しておいた方が無難かと存じます。
と、言う訳で「包丁」に関しては「大きな牛刀を買いましょう」となる訳ですが、次に必要なのが「まな板」ですね。
これも実にピンキリでして、材質も木から樹脂製まであり、そこから値段やら大きさやら考えると訳分からなくなってしまいがちです。
が、そこは筆者の経験で言えば
「キッチン(シンク)の大きさに合わせろ」
って感じですね。
自分の家の台所に置ける大きさと言うよりは「まな板を流しでギリ洗える大きさ」で可能な限り大きいのを選ぶのがコツです。
包丁を使うと玉葱の微塵切りなどで「とっ散らかる」のが日常茶飯事です。軽いからと小さな「まな板」を選ぶと、色々な意味で涙目になるので要注意です。
かと言って、流しで洗いにくいにも程があるってサイズの「まな板」は、これまた洗う時に目頭が熱くなるので諦めましょう。
さっと流しで洗えて、かつ出来る限り大きいサイズの「まな板」を選ぶのが正解です。
あと「まな板」の材質ですが、やはり包丁のアタリが良いのは「木」ですね。「木」と言うと大雑把過ぎますが、杉でも檜でも素人レベルの筆者だと、さして違いを感じる事は出来ません。むしろ、そこは合板(複数の板を貼り合わせた板)の「木製まな板」とか軽いし安いので愛用しています。
どの「まな板」でも使用後は洗って立てて自然乾燥させます。ポイントは「立てる」ってのが肝でして、立てる事で水が切れやすくなり、結果として早く乾燥するので清潔に保つ事が出来ます。
ちなみに「野菜を切る面と肉を切る面を使い分ける」と良く紹介されていますが、アレはぶっちゃけどうでもいいです。ちゃんと綺麗に洗って乾燥してれば問題ありません。
しいて言うならば、調理する時に「野菜は多いから半分は明日使おうかな?」と言う時などは、肉を切る前に野菜を切り、そのあとで肉を切れば「まな板」と「包丁」を洗う手間が一回減るので効率化出来ます。
当たり前と言えば当たり前で、実に小さな「技」ですが、料理とはこの様な「技」の集大成ですので、ひとつひとつの基本を大事に自炊生活を楽しんで行きましょう。