2021年7月15日放送のNHK『ニュースウォッチ9』で、安倍晋三元総理大臣が銃撃されて亡くなった事件で、容疑者の動機について『ハゲタカ』シリーズの作者の真山仁氏のほかに、精神科医の片田珠美氏が「犯罪心理に詳しい」専門家としてコメント。ネットではその内容に批判が集まっています。
衝撃の事件から1週間。安倍元総理大臣を銃撃した容疑者の動機はどこまで分かったのか?そして、事件を防げなかった警備の課題は?作家の真山仁さんと、事件が社会に与えた影響を読み解きます。
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— ニュースウオッチ9 (@nhk_nw9) July 15, 2022
片田氏は、これまでの報道での情報をもとに「苦しい幼少期、少年時代を過ごした人は、自分には責任のないことでひどい目にあったと受け止めやすい。そうすると、自分は不公正に不利益を被ったのだから人生に損害賠償請求してもいいんだと考えやすいんですね。普通の人には許されないことでも自分だけは許されると考えるようになります。歪んだ特権意識と言わざるを得ないと思います」と主張しました。
以前に秋篠宮家の眞子さんと結婚した小室圭さんについて「無自覚型のナルシシスト」とコラムで断じたことがある片田氏の出演には、「人選が間違っている」という批判が数多く寄せられていましたが、『入門 犯罪心理学』などの著書がある原田隆之筑波大学心理学域教授(@tk_harada_tk)が「取材申込みがあったのに連絡が来なかった」とツイートし、片田氏の「分析」について次のように指弾しています。
NHKから安倍元総理事件の取材申込みがあって待っていたのに時間が来ても連絡がなかった。こちらから連絡したら「複数の専門家に依頼していて同じ意見の方がいたので、そちらに取材に伺うことにしたのですみません」との返事。呆れ果てたが今日のオンエアを見てさらに呆れた。1/3#nhk_news
— 原田隆之 (@tk_harada_tk) July 15, 2022
NHKから安倍元総理事件の取材申込みがあって待っていたのに時間が来ても連絡がなかった。こちらから連絡したら「複数の専門家に依頼していて同じ意見の方がいたので、そちらに取材に伺うことにしたのですみません」との返事。呆れ果てたが今日のオンエアを見てさらに呆れた。
私は「情報も断片的で、確定的なことは何も言えない。宗教団体のことも報じられているが、そればかりに焦点を当てて動機を理解したつもりになるのは危険だ」と事前の打合せで話した。意見は全然同じじゃないんだが。わかりやすい物語を語る「専門家」の方がテレビ的にはありがたかったのだろう。3/3
— 原田隆之 (@tk_harada_tk) July 15, 2022
何と解説していたのはよりによって片田珠美医師。犯罪心理の専門家と書いてあったが、いつから専門家になったのか?「自分はひどい目にあったのだから、人生に損害賠償をしてもいいと考えやすい」という歪んだ特権意識で犯行に及んだと解説。そんなバカな。何を根拠に断定的に言っているのか。
私は「情報も断片的で、確定的なことは何も言えない。宗教団体のことも報じられているが、そればかりに焦点を当てて動機を理解したつもりになるのは危険だ」と事前の打合せで話した。意見は全然同じじゃないんだが。わかりやすい物語を語る「専門家」の方がテレビ的にはありがたかったのだろう。
片田氏のコメントには、ネット上で「酷い内容だ」「まだよく分からないうちから断定するのは信用できない」といった声があったほか、「NHK側は分かっていて片田氏に語らせているのでは」「統一教会から目を逸らそうとしている」と疑う反応も上がっていました。
番組では、容疑者の母親が旧統一教会に約1億円献金したという伯父の証言や、世界平和統一家庭連合への取材もあり、真山氏が「短絡的に”これが決まりの理由”と言うのにはまだ早いと思います」と述べていますが、片田氏のコメントのインパクトが強く、「専門家」の起用について今後も物議を醸すことになりそうです。
※画像はTwitterより
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