ミカンをよく食べると骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を予防できることが、果樹研究所の杉浦実主任研究員らの研究でわかった。ミカンを黄色くする色素であるβクリプトキサンチンが、骨を増やしたり、減少を抑えたりしていると考えられる。20日付米科学誌プロスワンで発表した。
骨粗鬆症は、骨形成速度よりも骨吸収速度が高いことにより、骨に小さな穴が多発する症状だ。患者の8割は女性である。ホルモンの分泌バランスが変化する更年期以降の女性に多く、60代女性の3人に1人、70代女性の2人に1人が、患者になっている可能性があるとされる。初期段階に自覚症状はなく、骨折して初めて気付くケースも少なくない。
原因としては性ホルモン・加齢以外にもある。運動の習慣がないこと、骨形成に欠かせないカルシウムを不足させる動物性たんぱく過多の食事、ビタミンDの不足した食事、カフェインの摂り過ぎ、過剰なアルコール摂取などが、食事面における危険因子となる。他には喫煙も危険因子だ。 対策としては、運動と食物の内容が重要である。砂糖や動物性食品はカルシウムを奪う「骨泥棒」とされ、骨粗鬆症の予防のためアルカリ性食品を摂取する。酸性体質は骨を溶かしもろくする。野菜と果物を多く食べた子供は尿中のカルシウムの排出量が少なかった。野菜と果物の摂取量が多いほど骨密度が高いという研究結果が老若男女それぞれにある。
ミカンに含まれる、βクリプトキサンチン(β-cryptoxanthin)は、天然に存在するカロテノイド色素の一つである。ホオズキやオレンジの皮、パパイヤ、卵黄、バター、リンゴ、ウシの血清など多様なところから単離される。他のカロテノイドと同様に、抗酸化物質としてフリーラジカルによる酸化的損傷から細胞およびDNAを保護していると考えられている。
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参考HP Wikipedia:βクリプトキサンチン 骨粗鬆症 helthクリック:冬の定番みかんはこんなにスゴかった!