昭和50年代のレトロな足付きグラスが今新しい!レトロなヒット商品を使ってみた

  by 古川 智規  Tags :  

昭和生まれの記者には何がなんだか分からないが、若い方には昭和チックなレトロ感が人気があるという。昭和生まれの人はすでにレトロの域に入っているのかと複雑な気分ではあるが、それはさておき思いっきりレトロな気分を自宅で味わってもらえるアイテムを紹介しよう。
石塚硝子 ハウスウェアカンパニーが販売するロングセラー商品「アデリアレトロ シリーズ」はかつて昭和40~50年代の家庭で使われていたアデリアのグラスウェアを、現代でも安心して使用できるようにリメイクした製品だ。

花や動物など、かわいらしい柄をあしらったプリントグラスで、もちろん日本製だ。同社によると単なる復刻ではなく「現代の生活でも使いやすいこと」を大切に考えて日々の暮らしに馴染み長く使えるような形状に変更したとのこと。

商品本体だけでなくパッケージまで当時の雰囲気を再現したこだわりが何ともなつかしい。発売からの累計出荷数は約72万個で、製品数がとにかく多い同社では初年度数万個で「売れている」とされている中でヒット商品になっている。昔は樹脂製品が少なく食卓やお茶の間にある容器といえば木製かガラス製と相場は決まっていた。自販機でもまだ多くのガラス瓶が活躍していて、缶はアルミ製は少なくスチール製がほとんどだった。

確かに子供のころはこのようなグラスが食卓にあがり、おやつやデザート(当時はスイーツという言葉はなかった)、お茶やジュースを飲んだものだ。とはいえガラスの製造精度は21世紀のものなので、昔はあった微妙なひずみやゆがみはない。国の発展を簡単に見るのに、統計や最先端の工業技術を視察する必要はなく、その国のガラスを観察するという方法がある。例えばその国で製造された一般的なガラス製品を見れば、工業製品の精度が分かる。

昔の日本のガラスは今考えると確かにムラがあったように思う。それが当時の技術力だったのは間違いないが、現在では手ごろな製品でも文句の言いようがない製品が市場に出てくる。本品も同様に当時を再現したものだが、ガラス製品としては現在の最高の技術で作られている。それが「レトロで新しい」理由だ。
足付きのグラスは何となく高級感や背伸び感があり、子供心に「成長した感」が味わえたものだった。

昭和生まれの方には懐かしさを覚え、平成生まれの方にはレトロ感と目新しさが感じられる製品群なので、40~50年サイクルで巡ってきた「新しい」レトロを実感してみてはいかがだろか。

※写真はすべて記者撮影

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

Twitter: jj6tje

Facebook: jj6tje