デジタルバンク「みんなの銀行」のシステムデザイングループは、プロダクトデザイン(商品開発)とシステム開発の橋渡し役を担っています。昨年2021年5月のサービス提供開始後、無我夢中で走ってきたけど、そもそもシステムデザイングループとは何なのか? ミッションは? あるべき姿は? メンバーで集まって対話形式で改めて整理してみましたので、今回はそれをご紹介させていただきます!
※この記事はオウンドメディア『みんなの銀行 公式note』からの転載です。
■ 今回登場するメンバー
・司城/グループリーダー(大手SIer系のベンダー出身。システム歴16年。2019年にみんなの銀行参画)
・関岡(地域金融機関出身。営業店、IT部門、経営企画部門等を経験。2019年よりみんなの銀行参画)
・岡本(金融IT系ベンダー出身。2020年8月に、みんなの銀行参画)
・平川/ファシリテーター(福岡銀行出身。営業店4年、本社IT部門6年勤務後、2021年よりみんなの銀行参画)
システムデザイングループは、みんなの銀行の「ボランチ」
平川(ファシリテーター) まず、グループリーダーである司城さんから。システムデザイングループとは何をするグループなのか、教えてください。
司城 システムデザイングループは「ビジネス」と「システム」を接続する業務を担うグループです。
平川 具体的にはどのような業務になるのでしょうか?
司城 プロダクトのライフサイクルすべてに関りを持ちますので、
・システム開発におけるプロジェクト/プロダクトマネジメント
・システム要件定義、開発時の支援(設計/テストなどの作成/レビュー等)
・運用保守時の調査/対応
・他ベンダーとの対外調整
を担っています。そして、すべての活動は「システム(アプリ)という道具を円滑に活用することで、お客さま、社会、会社に貢献すること」を目的にしています。
写真:司城さん
平川 ありがとうございます。私はこの説明から、みんなの銀行のシステムデザイングループはサッカーでいうボランチの役割をイメージしました(笑)。
■ ボランチ
ボランチとは、サッカーのポジション名。ポルトガル語で「ハンドル」を意味する言葉。中盤の底でディフェンダーの前に位置する、守備的ミッドフィルダーのポジション。チームの「運転」を担う重要な役割を担う。
現代サッカーにおいて、攻撃のカギを握るのはこのポジションで、速攻するのか、それとも落ち着かせるのか、これを判断するのはボランチの選手であることが多く、どういったテンポで攻撃していくかなどが決まってくることから、「運転手」や「舵取り」といった意味のこの言葉が使われる。
たくさんゴールを決めるようなポジションではないが、中盤の要として試合の中で大きな存在感を見せるポジション。試合の流れをコントロールする役割で、ボランチは守備においても攻撃においてもチームの命運を握る重要なポジションである。(出典:サカイク)
平川 みんなの銀行プロジェクトは、プロジェクトを牽引する「みんなの銀行」と、そのチャレンジを力強く支える「ゼロバンク・デザインファクトリー ※」の2つのチームから成っています。私のイメージですが、プロダクトデザイン(商品設計)とシステム開発、その両方に顔を出しながら2つのチームの橋渡しをし、プロジェクトの舵取りをしていくのは、まさに「みんなの銀行のボランチ」的な役割と言えるのかなと。
※ゼロバンク・デザインファクトリーは、みんなの銀行と同じく、ふくおかフィナンシャルグループ(以下、FFG)の一員で、みんなの銀行のバンキングシステムを開発しています。
写真:平川さん(ファシリテーター)
関岡 その例えでいくと、システムデザイングループのメンバーがバラエティー豊かなのも納得いきますね。サッカーでいう攻撃を担う銀行出身者と、守備を担うベンダー出身のメンバーが混在していますから。
司城 そうですね。グループ傘下の子銀行からの出向者、他の銀行やシステムベンダーからの転職者(キャリア採用者)などの12名から構成されています。
キャリアそれぞれ バラエティー豊かなメンバー
平川 今回はそんなバラエティー豊かなシステムデザイングループを代表して皆さんに集まっていただいたのですが、皆さんのキャリアを簡単に教えてください。
司城 私は、大手SIer出身です。アプリサイドのプロジェクトマネジメント、インフラも経験してきました。ちなみに、難渋のプロジェクトも2回程経験しています。1回目は……(思い出すのもつらいくらいの苦労だったので自主的に割愛)。
関岡 私は他の地域金融機関から転職しました。前職では、システム部門、経営企画部門、営業店それぞれ経験して、銀行の現場も裏方も見てきました。環境が変わり、銀行も変わっていかなければならない中で、まだまだ本質的なところはなかなか変われていない気がしています。そういった中で、みんなの銀行からは「絶対に変えていくんだ」という強い意志を感じて、プロジェクトにジョインすることを決めました。
写真:関岡さん
岡本 私もベンダー出身で、金融機関向けのソリューション開発(融資稟議、信用リスク、勘定系)に携わってきました。地域金融機関十数行に信用リスク管理システムを導入し、保守経験もあります。今はワーキングマザーとして子育てしながらリモート中心に働いています。Tiktokerの息子もいます(フォロワー数は約110万人!)。
写真:岡本さん
■ Tiktoker
Tiktoker(ティックトッカー)とは、TikTok内でリップシンクと呼ばれる15秒の口パク動画を編集し、投稿する人たちのことです。誰でもすぐにTiktokerになることはできますが、フォロワー数が多く影響力のある人をTiktokerと呼ぶこともあります。(引用:言葉の意味サーチ)
平川 ありがとうございます。ファシリテーター役ですが、私も最後に自己紹介しますと、福岡銀行から出向してきています。関岡さんと同様、システム部門・営業店を経験しています。みんなの銀行のチャレンジは“本気の危機感”から来ていると思っていて、そこに強く共感を覚えたので、このプロジェクトへの参加に手を挙げました。
現状、果たしている役割
平川 では、次に皆さんの役割と日々の業務について教えてください。
司城 私は、今は保守の範囲に従事していて、基本的には、障害の一次調査をすること、障害対応の優先順位を決めること、障害対応をリリースすることを行っています。アラートが発報されて、それを契機にログを見て、障害箇所、発生原因、影響を見極めることを、パートナー企業であるアクセンチュアさんとともに対応しています。
平川 その後の対応についても、もう少し教えてください。
司城 顧客影響、連絡要否等の影響範囲に応じて、緊急対策本部を立ち上げてすぐに全員集合するのか、後日対応でもよいのか、スケジュールの決定をサポートしています。特に夜中に起きる障害もあるので。
関岡 私も保守に携わっているので痛感していますが、みんなの銀行アプリは“攻め”の印象が強いとは言え、まずは銀行として、信頼性ある基盤作りや法令周りをきっちりクリアすることが最重要。
これまではシステムデザイングループでは、前例がほとんどない新しいシステムに対して、色々な指摘や精査などの対応業務が多く、どちらかというとボランチとして “守り”の仕事にパワーを取られていたと思います。
ここからはBaaS事業関係などボランチとして“攻め”の仕事も増えていくので、ますます楽しみです。
司城 そうですね。他にも未来を向く業務が次第に増えてきましたよね。
岡本 私は、まさに2022年にカットオーバーする新機能の要件定義からシステム構築に関する業務に従事しています。これまで金融機関の融資系システムに長く携わった経験が、今、役に立っていると感じています。
一方で、新しい環境でゼロから金融システムを作り上げるというところが今までにない経験で、面白いし、知識のブラッシュアップにつながっています。長年やってはいても、実は知らなかったという発見も多く、自己成長に終わりはないと感じている日々です。
平川 ありがとうございます。最初のボランチの例えで言うと、現時点までは、守備ラインに入って、守備を一緒に頑張る時間が長かったけど、今から全体的に攻撃の比重をあげて点を取りにいく局面だということですね!(サッカーでまとめてすみません。笑)。
次回は、そんな次の局面を迎えるみんなの銀行の中において、システムデザイングループが果たしていきたい役割・目標像について話していきたいと思います。
近日公開! システムデザイングループについて(後編)に続く