< コンセルトヘボウのメインホール オランダ,アムステルダム 著者撮影/iPad >
< コンセルトヘボウ外観 オランダ、アムステルダム 著者撮影/iPhone >
アムステルダムで借りた滞在型アパートに荷物を置きに来ると目の前がコンセルトヘボウだった。コンセルトヘボウ(Concert Gebouw)は世界でも最も音響が良いとも言われているコンサートホール。アパートに荷物を置いた後早速行ってみると、その夜の演目はブラームスの協奏曲だった。最高の演目じゃないか?「これはいいぞ」とばかり早速チケットを購入。
なんて美しいホールだろう。なんとなく「飾り窓」を思わせる美しさだ。「飾り窓」とは通りに面したショーウインドウのようなガラス張りで美しく装飾された小部屋の中にランジェリー姿の売春婦がタバコを燻らせながら座っていて、通りがかる客とガラスを隔てて価格の交渉をする場所ないしは売春の形態(ベネルクスには多い)…とでもいえばわかるだろうか?当然アムステルダムにも飾り窓地区はあるわけで、こんなところにも「飾り窓」文化が影響してるんだ…と一人で納得する。
で、世界最高と言われる音の響きは?一聴してハッとさせられるのはバスやチェロ、いわゆる低奏弦楽器の響き方だ。通常より1〜2オクターブぐらい低い音域がズンと響くので、オーケストラ全体がリッチな響きだ。なるほど演台の床が木ではなく石(多分大理石)である。日本のホールも床を石に変えるだけで響きが変わってくるはずだが。
ソロ奏者のカチャトリアン氏が登場して演奏開始。なんだか素晴らしい演奏だ。普段聴いているお気に入りの演奏と比べてもまったく遜色がない。
しかし…眠い。実は飛行機の中で二時間ぐらいしか寝れなかった。力のこもった第一楽章を聞いて満足してしまうとそれ以降は妻とともにほとんど寝入ってしまう。着いた当日にコンサートというのはちょっと強行過ぎたかな?でも満足だ。
有難いことにコンセルトヘボウは過去のライブ録音をYouTubeで公開している。この日聴いたのと同じカチャトリアンのブラームスのヴァイオリン協奏曲をいつでも聞くことができる。(https://www.concertgebouw.nl/)
了