< 神居古潭と石狩川 変成岩地層が地表に露出したもの(旭川、北海道 著者撮影/Nikon D200)>
< 魔人の足跡 岩の上の靴の形をした穴が魔神の足跡 魔神にしては小さい(旭川、北海道 著者撮影/Nikon D200)>
北海道全域に入植が始まったのがようやく明治維新以降ということで北海道には古いものがほとんどない。北海道の博物館に行くと展示されているものは開拓時代より後のものに限られ、それを除けばアイヌ由来のものばかり。そんなの興味ないよと言われてしまえばそれまでだけど、アイヌ文化抜きには語れないのが北海道だと思う。
ということで旭川市石狩川の神居古潭(カムイコタン)である。「魔神の住むところ」と意味のアイヌの聖地。アイヌの神話によればこの地に魔神ニッネカムイが住んでいて人々を苦しめていたが、英雄神サマイクルによって排除された(ストーリーとしてもうちょっとひねって欲しいけど)とのこと。
景観としてはやたら尖った岩が転がっている。この奇景を構成する地盤は変成岩。2000万年前北海道の東半分と西半分の地盤が激しくぶつかった結果として現在の北海道が形成された証拠とのことで、地質学的にも重要な場所。
しかし、アイヌ語って響きがクールだとは思わないだろうか?日本神話や北欧神話もいいけど。
了