< 帰路にみた屋久杉の倒木(屋久島、鹿児島 著者撮影/Nikon D200)>
何と言っても屋久島だ。樹齢4000年以上の縄文杉のまるで妖怪変化のような異様な姿を目の前にすると誰もが「凄い…」と唸ってしまうこと必至。脚力に問題ない人は17km歩き通してでも縄文杉に会いに行くべき。
古来神様が住む森として地元民さえ滅多に立ち入らなかった森に、たかが興味本位の観光客が土足で立ち入らせてもらうのだから大いに遠慮しなさい…ということなんだろう。観光客のマナーやルールについてこんなに厳しいところもないと思うので事前の情報収集が欠かせない。携帯トイレ持参とか、縄文杉に行くのは約17km歩かなければならないとか。ガイドの人は小さなごみ一つでも見つけると拾って歩く。
観光客としてはもうちょっと気楽にやって欲しいとも思うかもしれない。が、行ってみれば分かることだが、緻密で優れた木材だったがために樹齢の高い太い屋久杉はすでに概ね切り倒されてしまった後だ。貴重な屋久杉をお金なんぞという泡(あぶく)同然のものに変えてしまった…もう取り返しがつかない…という屋久島住民深い後悔と反省の念の現れでもあると思う。
了