ファミリーマートは創立40周年を迎え「40のいいこと!?」に取り組んでいるが、そのキーワードのうちの1つである「もっと美味しく」の一環として、味わいによりこだわり、直接おむすびに手を触れずに食べられるパッケージにリニューアルした「手巻おむすび」3種類(紅しゃけ・昆布・シーチキンマヨネーズ)を7月13日より全国のファミリーマートで発売する。6月に新しい味わいにリニューアルを実施した「手巻おむすび」(紀州南高梅・昆布)についても、同様のパッケージに刷新し同日より発売する。(写真はリニューアル後の新製品)
写真は旧製品だが、見ただけではよくわからない。特に大きさが変わったとか、若干のパッケージ変更は分かるものの大々的に変更した個所は認められない。
「紀州南高梅」の新旧を並べてみた。左が新で、右が旧である。やはりパッケージデザインの違いはあるが、何が変わったのかは見た目だけではよくわからない。
サイドを見比べてみると、開封方法に若干の変更があるようだ。
手巻おむすびの開封方法を見直すことで、直接手を触れずに食べられるパッケージを考案。縦の真ん中のラインを切りとった後に左右のフィルムをはがすのだが、そのフィルムを天地逆にして三角形のおむすびに再セットすることにより写真のように手で持つ部分を非接触とすることが可能になった。旧製品でもできないことはないが、新製品はそれ専用に設計されている。今のご時世ではおむすびでさえ「非接触」にならざるを得ないのは時代の要請でもあり仕方のないことである。環境面や衛生面への配慮は今や当然のこととしても、それだけではあるまい。肝心なのは中身だ。
眺めていても仕方がないので、両方ともかじってみた。こちらは「シーチキンマヨネーズ」だ。見た目にはあまり違いは判らないが、食べ比べるとなるほどよくわかった。三角形のおむすびを食べるときは通常、三角形のトップ部分にかぶりつく。いくら具材を詰め込んでもこの部分には何もない。そう、ご飯だけである。そこで、おむすびには必ず必要な塩をトップの部分に多め振りかける「てっぺん振り塩製法」を導入した。これにより具材のないトップの部分を食べると「塩むすび」になり、最初の一口目から美味しいという寸法である。これはよく考えたなと感じるとともに、見た目やパッケージではよくわからない部分である。しかもコンビニでの販売価格帯でのご飯やのり、具材は行きつくところまで行きついた感のある中で、真の美味しさの部分に迫ったと感じた。材料にコストをかければいくらでも美味しく出来るだろうが、コンビニおにぎりが300円も500円もしたらだれも買うまい。そういう意味で盲点にスポットを当て工夫でさらに美味しくを追求した形と言えるだろう。
食べてみて初めてわかるファミマの新おむすびは、最初の一口にこそリニューアルの答えが詰まっているのかもしれない。
※写真はすべて記者撮影
(7月26日・発売後に仕様の一部に変更になったために該当箇所を削除しました。)