イノセントジャパンは、“まんま、飲むフルーツ”からスムージーに続く、新カテゴリー「果汁100%のストレートジュース」として、『どんだけオレンジジュース』と『ひたむきアップルジュース』の2種を4月13日より発売している。
そもそもスムージーも果汁100%だったはずだ。しかし本品は果汁100%のストレートジュースだ。要するに1種類の果汁だけのジュースなのだが、一般的な果汁100%ジュースは濃縮果汁還元であることが多い。果汁を絞るまでは同じ工程だが、濃縮果汁はその名のとおり絞った果汁の水分を飛ばし濃縮する。濃縮果汁になると飛ばした水分だけ容量も質量も小さくなり貯蔵スペースや輸送コストの分だけ有利になる。製品にする段階でこの濃縮果汁に飛ばした分の水や場合によっては糖分や着色料を加えて元に戻すから「還元」となる。本品はそれらの工程を経ずに絞った果汁をそのまま容器に詰めたものである。全体的なコストがかさむので価格は濃縮果汁還元ジュースよりも高くなるが、フルーツを絞ったそのままの味なのでフルーツを食べるのと同じである。
どんだけオレンジジュース
「どんだけオレンジジュース」は、オレンジの果肉(つぶつぶ)たっぷりの果汁だ。オレンジ特有の酸味と自然な甘みがマッチしたオレンジジュースだ。
使用されているオレンジの産地はブラジル南東部。ストレートジュースは収穫された年または個体により味わいが異なるので、同社では季節ごとに酸味と甘みのバランスを考慮してブレンドを変えているとのこと。
ひたむきアップルジュース
「ひたむきアップルジュース」は、さまざまなリンゴを丸ごと2個分絞ったアップルジュースだ。ジューシーなリンゴはかじっただけで果汁がこぼれ出てくるが、あの感覚でゴクゴクいけるぜい沢な果汁だ。
しかし本品には果汁のほかにビタミンCが含まれている。ビタミンCが入っていても構わないのだが、その意味とは…。
ジュースの色を見ればわかるが、リンゴそのものである。リンゴは放置しておけばすぐに酸化して茶色に変色してしまうのでジュースも変色してしまわないのは不思議だ。
変色の原因はリンゴに含まれるポリフェノール酸化酵素がタンニンと空気中の酸素を結合させることだ。これを防ぐには空気に触れないようにするか、ポリフェノール酸化酵素を不活性化すればよい。
家庭では経験的に塩水にさらすことが行われるが、これは塩に含まれるナトリウムイオンがリンゴのポリフェノールにまとわりついて酸素と結びつくのをブロックしてくれるからである。しかしジュースに塩を入れるわけにはいかないので次善の策だ。実はレモン水に浸しても変色を防ぐことができる。これはレモンに含まれるビタミンCがポリフェノール酸化酵素に空気中の酸素よりも先に結合して酸化を防ぐのである。
ということで、本品にレモンではなくビタミンCが含まれているのは、酸化して変色するのを防止するためなのやむを得ない配合なのであった。
同社では5月31日まで、果汁100%・ストレートジュースの魅力が伝わるキャッチコピーをSNSで募集している。1件の応募につき1,000円を賞金として蓄積し、最終的に集まった金額(上限100万円)を上位10位の方に分配してプレゼントするとのこと。なお、最優秀コピーは今後のイノセントの屋外広告などで使用予定だそうなので、腕に覚えのある方は応募してみてはいかがだろうか。
家庭でストレートジュースを飲むには、フルーツを買ってきて絞るしかないが、手間がかかりやってみるとわかるが本品よりも高くついてしまうことが多い。絶対的な値段は一般的なジュースよりも高いが、自分で作ろうと思えば相対的には安く手軽に果汁をとることができるのでフルーツを食べるつもりで毎朝1本いかがだろうか。
※写真はすべて記者撮影