江戸庶民の味である「ねぎま」を『ののじ』のピーラーでベジ麺鍋に仕立ててみた!

  by 古川 智規  Tags :  

徐々に外出も増えているようだが、まだまだ油断はできない状況ということもあり、準巣ごもり状態の方も多いのではないだろうか。スーパー等で割引シールが貼ってあるような食材で江戸時代の庶民の食べ物を、現在の最新キッチン用品で簡単に現代風に仕立ててみたので紹介する。
料理は「ねぎま」である。地方によってはねぎまというと、焼き鳥のことになるのかもしれないが、ネギとマグロを使った葱鮪鍋の略称でもある。これをもとに現代風に野菜をたっぷり摂取できる鍋料理に仕立ててしまう。
しかしマグロは現在では高級魚なのでなかなか庶民は口にできないが、江戸時代には足が早い上に脂が多く食材には適さない下魚だったらしい。よって現在では、どうせ煮てしまうのでスーパーで値引きシールが貼ってあるような安いもので構わない。

そして使用する文明の利器は「ののじ」が販売するピーラーを中心とするキッチン用品である。その気になればまな板も包丁も不要で、電気グリル鍋や電子レンジでも調理できるので巣ごもり自炊にはもってこいだ。

ねぎまはスープを作ることから始める。出汁はマグロが入るので昆布だしのみでいいだろう。粉末で構わない。なければ水だけでも良い。そこに醤油、みりんと言いたいところだが、これもなければ日本酒、なければ砂糖だけでも構わない。スティックシュガーくらいはあるだろう。これでスープは完成。

菜箸で混ぜたいところだが、ここで利器を1品。「パクハグ器用なトング箸」は、フライや天ぷらをつかむのに便利なトングである。あとでマグロを入れるがその時にも重宝する。テーブルに置いても先端が湾曲しているので衛生的だ。4本のワイヤーでつかむので、食材をしっかりとつかむことができる上につぶれる心配もない。

スープにネギを適当な大きさに切って投入する。分量は1本でも2本でも適当に。鍋の上で直接カットして投入する。

通常は包丁で切るのだろうが、便利なキッチンバサミが登場する。「Pizzaハサミ」はL字型をしたピザ用のキッチンバサミだが、別に何を切っても構わないので、ネギを切るのに使用した。ギザギザの付いた刃はカーブしており、包丁のようにスパッと切れる。大きなものを切る場合はL字型を利用してテーブルに置いたままでペーパーカッターのように使えば簡単だ。

そしてマグロを投入する。クロマグロでなくてもキハダでもビンチョウでもカジキでもそれらしいものであればOKだ。値段で選んでも構わない。本当は脂ののった江戸時代には捨てていただろう部位を使う方が美味しいのだが、現在ではそちらの方が高級なので、鍋にするくらいなら刺身で食べた方がいいだろう。赤身は煮込むと若干パサつくがそこは値段とのトレードオフだ。

ネギが煮立ったら、まずは「ねぎま」の完成だ。10分ほどでできるのではないだろうか。容器に全部を入れて電子レンジにかけても構わない。

取り分けには「パンチングスプーン」と「マルチスプーン」を使う。具材だけの場合はパンチングスプーンを、スープと一緒に取り分けたい場合はマルチスプーンを使う。要はお玉なのだが、スプーンのように横からすくえて、お玉部分も意外に深いのでたっぷりすくうことができる。パンチングスプーンは野菜の下茹でや鍋料理に、マルチスプーンは煮物や焼き物のソース、麻婆豆腐等に活躍する。

ここからさらに野菜を投入して現代風にアレンジする。とにかく野菜のみを投入して、美味しく不足しがちな野菜をたっぷり摂ろうという戦法。
まずはゴボウだ。最近では土が付いていないすでに洗ってある状態で販売されているのでそれを使う。ここからは同社のお家芸でもある多種多様なピーラーの一部が続々登場する。まな板いらずで、鍋の上で直接カットやスライスをする。

「ネギピィ」はネギをスライスするためのピーラーだが、硬いゴボウで使用しても鋭利な刃が付いているので一向に構わない。鋭い二重刃が一度に2枚カットする快速仕様だ。きんぴらごぼうやネギの薬味等に便利だ。

鍋の締めは雑炊か麺類と相場は決まっているが今回は麺に、しかも締めではなく一緒に食する。野菜を麺のようにカットしてベジタブル麺にできるのでこれを利用して、今回はキャロットヌードルとした。

「ヌードルピーラー」は、文字通り野菜を麺のように削ってくれる優れもの。今回はニンジンを利用したが、大根でもきゅうりでも何でも構わない。料理のし好に合わせて野菜を選べばよいだろう。野菜は生でも食べることができるので、サラダにも利用可能だ。

最後にキャベツを半玉分だけ千切りにして投入する。記者はピーラーを当てる方向を間違えて、千切りになる予定がみじん切りになってしまったが、それはそれ。あっという間に半玉を切り終えるので面白くて仕方がない。

写真左は今回試用した「キャベピィMAX」。千切りを2枚刃で行うプロ向きの快速仕様だ。写真右は「キャベツピーラー スーパーライト」で1枚刃の各停仕様。いずれもキャベツに限らずカットすることが可能で、キャベツのように巻いている野菜は千切りに、キュウリやトマトのような野菜はスライサーとして働く。

最後にねぎまに使ったネギの青い部分を「ネギピィ」を使用して薬味のように振りかけて出来上がり。
全部まとめて調理しても構わないし、食べながら追加投入してもOKだ。また、ピーラーでカットするには小さくなりすぎた野菜は「Pizzaハサミ」を使用して普通に鍋料理をする大きさにカットして無駄のないように全部使う。

マグロや各種の野菜から出たうまみが全部一緒になった「現代風野菜たっぷりねぎま」である。煮込む時間でじっくり煮物風にしたり、シャキシャキのサラダ風にしたりとsこはお好みで。

きちんとまな板を使用して包丁でカットする場合には家庭用・プロ用の各種包丁・ナイフもあるので、普段から料理をする家庭では包丁を使用した方が自然だろう。本稿のピーラーやハサミのみを使用するのはどちらかというと自炊が面倒なお一人様向けかもしれない。
そして、本稿で紹介した同社のピーラー類は見た目はカラーもデザインも非常にファンシーだが、すべて鋭い刃付きなので間違いなく刃物である。簡単にカットやスライスはできるが、取り扱いには注意して楽しい自炊をしていただきたい。
お江戸の庶民の味を体験しながら、現代風に野菜をたっぷり摂取する健康的で美味しく、何よりも失敗がないので料理のスキルやスタイルに合わせてアイテムを選んでみてはいかがだろうか。

※写真はすべて記者撮影

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