メイトーブランドの協同乳業は「秩父和メープルプリン」を全国のスーパーで期間限定発売している。
新発売の「秩父 和メープルプリン」はその名の通り、埼玉県秩父の森で採取した国産メープルシロップを使用したプリンで、使用しているメープルシロップは雪解けのわずか1ヶ月間だけ採れるカエデの樹液を、本場カナダの濃縮器で2日間かけて丁寧に煮詰めて作られているという。
プリンは年齢性別にかかわらず大好きなスイーツだ。この国産メープルシロップが特徴の本品を食べてみたのでレポートする。
まずは開封して味がどうとかメープルがどうとかを語る前に一言申し上げたい。「開封時、中身が飛び出ることがあるので、ご注意ください」という注意書きがあるのだが、本品はご忠告の通りフタのフチまでびっちりとプリンが詰まっている。思わず「市販のカップ茶わん蒸しじゃないんだから!」とつぶやいてしまった。
と、まずはこれを申し上げておどろいたことをお伝えしたい。最近の食品はデフレ下では仕方のないことだが、製造や輸送コストを製品価格に転嫁することは非常に難しいので内容量を減らすという手法をとることが多い。そんな世情の中でびっちりと詰まったプリンを目にするのは気持ちがよかった。
さて本題に戻り食べてみる。柔らかい。まるでクリームをすくっているかのようなソフトさだ。濃厚な甘さの中にしっかりとしたメープルシロップの味わいはぜい沢この上ない。
そしてあることに気が付く。カップの底にアレがない。そうカラメルソースである。すでにプリンの中に濃厚なメープルシロップが入っているので、カラメルソースは不要と判断した同社のこだわりであり、自信でもあるのだろう。なるほど、せっかくのメープルシロップの特徴ある味わいを、食べた後もそのまま記憶にとどめるにはカラメルソースは不要だろう。
「地域のこだわり素材プリン」は、第一次産業(農業、畜産)と第三次産業(小売り)、消費者を繋げるために同社が産地で生産者の想いを知り、地域のこだわり素材を発信していく取り組みから生まれたシリーズである。
秩父では針葉樹を間伐し、保水力の高い広葉樹のカエデを植樹することで森を守り、さらに森の恵みであるカエデの樹液を活用することで、自然と共生した新たな価値観を創造する取組が行われているとのこと。農産物の持続可能な生産と森林保全に貢献するために、本品売上の一部を秩父のカエデの苗作りに活用しているという。本品を食べることにより、森を守る活動に貢献できるというわけだ。
みんな大好きメープルシロップでできた「秩父 和メープルプリン」を食べて貢献して甘く幸せな時を過ごしてみてはいかがだろうか。
※写真はすべて記者撮影