バレーボールのルールは結構頻繁に変わっているのですが、2013年からまた変わるそうで。
その改正点があるブログでレポートされ、その内容に複数のプレーヤーや審判員が疑問を呈しているという話題です。
改正点を紹介したブログはこちら。
http://ameblo.jp/adachi-tatsuya/entry-11369380964.html
国際バレーボール連盟(FIVB)で承認されたルールで、国内でどうなるかは不明です。
上記の内、特に2番を疑問視する声が多いまとめはこちら。
ここで交わされている会話は、バレーボールをプレイした事がない人には殆ど外国語に聞こえると思います。そこで、レッツ翻訳!
まずレセプションとは、サーブを受ける側、サーブを受けるプレイヤー、サーブを受けるプレイそのもの、これらを指します。結構柔軟に使われますが、ひとまず“受け手”と理解して下さい。
この時、オーバー(頭上で両手をバネのようにして受ける)で受けてもアンダー(両手を伸ばして合わせ、胸の前で受ける)で受けてもいいんですが、今回のルール改正後は、オーバーでレセプションすると反則をとられるおそれが高まるというのです。
こう言われたら当然、反則をとられたくないプレイヤーはアンダーを使いますよね。よってアンダーレセプションが増えると予想されているわけです。
アンダーレセプションが増えるとどうなるか。Togetterではレセプション側の反撃が弱まる(やりづらくなる)と予想されています。これは何故か解説しましょう。ポイントは2つあります。
第一に、一般的にオーバーの方が正確な場所にボールを返せます。アンダーは正確性に劣るのです。その分セッターがトスをしづらくなり、攻撃が弱まる。
第二に、こちらの方が深刻ですが、アンダーでは非常に取りづらいサーブが存在します。ジャンフロなどと略されている、ジャンプフローターサーブです。これはレセプションプレイヤーの頭の高さをふわふわと飛んでくるので、オーバーで取らないとするなら、後ろのプレイヤーに任せるしかありません。つまり、これまでよりレセプションに人数を要するのです。オーバーが可能なら2人でレセプションして1人がトスして3人がアタック要員の所を、オーバーが封じられれば3人以上でレセプションする事になり、その分アタック要員が減ってしまいます。よって攻撃が弱まる。
“レセプション側の攻撃が弱まれば→ラリーが続くようになり→面白みが増す”と考えているのかも知れません。実際のところ、特に男子バレーボールではレセプション側のアタック決定率はかなり高いです。レセプション側有利といわれています(アタックを決めればサーブ権を得るので、今度は相手がレセプション側になります。ですから不公平という事はありません)。
どんどんアタックが決まる様子は大味といえば大味かも知れません。個人的にはパワフルで好きなんですけどね。
忘れてはならない点として、別にオーバーレセプションが禁止されたわけではありません。“ルールに抵触しない理想的なオーバー”があって、その通りにプレイすれば反則はとられません(施行前のルールなので、その筈ですとしか言えませんが)。
ですから、今後も攻撃的なプレイをする為にオーバーレセプションの練習を強化すべきで、安易にアンダーレセプションに逃げるなら国際戦で勝つことは非常に難しくなるという言及もされています。
2013年にはFIVBが主催するワールドグランドチャンピオンズカップ(グラチャン)がありますが、1ファンとしては日本代表チームにも是非、オーバーレセプションを使った攻撃的なプレイを見せて欲しいと願うばかりです。
私は学生時代にバレーをやっていましたが、ご経験のない方にも観戦を楽しんで頂ければ嬉しいです。