おたく文化の浸透に功績……宅八郎さん今年8月に死去していたことが判明

  by 中将タカノリ  Tags :  

「おたく評論家」の宅八郎さんが今年8月に亡くなっていたことが明かされた。

宅さんと言えばアマチュア著述家としての活動を経て1990年から「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」(日本テレビ)など数々のバラエティー番組で個性派タレントとして活躍。その印象的なルックスと博学さで、まだ同時マイナーだった「おたく」のイメージをお茶の間に浸透させた人物。

関係者によると死因は脳出血。けっして重篤な状態で手術に臨んだわけではなかったが、手術中にそれを続行できない先天性の要因が見つかり、そのまま息を引き取ったのだという。

僕は宅さんとは何度か音楽イベントで共演したりお食事する機会があったが、個人的な印象としては礼儀正しく快活な方だった。

しかし精神状態の浮き沈みが作用するのか、些細なことで怒りに火がつき、他者を執拗に糾弾、脅迫するという一面もあった。知人も被害に遭い、とんでもない迷惑をこうむっていたのを思い出す。

ともあれ宅さんは著述家、クリエイター、パフォーマーとして一本芯の通った見識と稀有な才能を持った方であり、日本に「おたく」という文化が根付く上で大きな役割を果たされたと思う。

『「ハチロック」(宅八郎)LIVE映像」』
https://youtu.be/HpDmk35VynA

晩年、表だった活動が少なかったことは残念だが、おたく文化興隆期を彩る人物としてその名前と功績は長く語り継がれることだろう。心からご冥福をお祈りしたい。

※画像はfacebook(リンク)から引用しました

中将タカノリ

■シンガーソングライター、音楽・芸能評論家 ■奈良県奈良市出身 ■1984年3月8日生まれ ■関西学院大学文学部日本文学科中退 2005年、加賀テツヤ(ザ・リンド&リンダース)の薦めで芸能活動をスタート。 歌謡曲をフィーチャーした音楽性が注目され数々の楽曲提供、音楽プロデュースを手がける。代表曲に「雨にうたれて」、「女ごころ」(小林真に提供)など。 2012年からは音楽評論家としても活動。さまざまなメディアを通じて音楽、芸能について紹介、解説している。

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