中国を専門とするジャーナリストのチャーリー・カスターによるブログ「chinageeks」は17日、「中国の反日暴動は政府が支援している」と題した記事を公開。中国で拡大している反日デモを紹介するなかで、中国のアウディ販売店の社員が横断幕を掲げたとする写真を掲載した。
横断幕には中国語で「中国が単なる墓石になっても、私たちは日本人を根絶しなければなりません。私たち自身の国を破壊しなければならなくても、私たちは釣魚島を取り戻さなければなりません」と書かれているという。
同ブログは、「非常識な横断幕に、驚嘆するかもしれない。文字通り、大量虐殺を提唱している」と述べるとともに、括弧書きで(これは新しいアウディの販売キャンペーンですか?)と揶揄した。
また、カスター氏はこれまで中国人たちがブログやネット上に掲載したさまざまなデモの写真を見ても、そこに警察など中国当局者の姿は見えず、これらの抗議行動に目をつぶっていると批判。また、この横断幕を掲げた人々に対しても、疑問を呈した。
中国全土で反日デモが呼びかけられているなか、日系をはじめとするさまざまな企業などへの放火や略奪行為が相次いでいる。現場のスタッフと店の保全が背景にあるからとはいえ、虐殺を呼び掛け、対立をあおるこの主張は決して許されるものではないだろう。