熱湯を注いで湯切りをしてソースを混ぜるだけで作ることができるカップ焼きそば。今回はそんなカップ焼きそばを熱湯ではなく沸騰させたビールで作るという検証をしてみました。
どうしてそんなことをするのかというと、もちろんこれには理由があります。
焼きそばといえばバーベキューの定番料理のひとつではありますが、焼きそばの麺をほぐすときに水ではなくビールを入れると美味しくなるという説があります。
実際に何度か食べてみたこともありますが、ビールの苦味やアルコールはほとんど飛んでしまいますし、味に深みが出ているような気がしました。
外で気持ちよく飲みながら食べているから補正されているところはあるかもしれませんが、ビールを入れた焼きそばは確かにウマい。アルコールは揮発性が高いから水を入れて作るよりもベチャベチャになりにくく、失敗しにくいというメリットもあるそうです。
普通の焼きそばはビールを入れたらウマくなる。ということは、もしかしたらカップ焼きそばもビールで作ったらウマくなるのでは。それが今回の検証を行う理由なのです。
鍋でビールを沸騰させる
今回使うビールは沸騰させることになるので、数日前に缶を開けて炭酸を抜いた金麦を使用しました。鍋に注いで熱を加えます。
ちなみに厳密には金麦はビールではありませんが、今回は自腹での検証になるのでご容赦ください。カップ焼きそばも西友のプライベートブランド「みなさまのお墨付き」のものを使用します。販売価格は80円。安すぎてびびる。
というわけで鍋でビールを温めつつカップ焼きそばの準備をしていると、ここでトラブルが勃発してしまいました。
熱を加えていたビールから泡が一瞬にして大発生。すっかり油断していて一度吹きこぼしてしまいました。鍋に注いだときはまったく泡立たなかったので安心していたのですが、加熱すると泡は復活するんですね、これはなかなか難易度が高い。
吹きこぼさないように丁寧にかき混ぜながら弱火でジワジワと沸騰させていきます。ビールを沸騰させるだけでここまで苦労するとは。
時間をかけてなんとかビールを沸騰させることに成功。カップ焼きそばに注ぎます。
そして3分後に湯切りをし終えた状態がこちら。水ではなくビールをたっぷりと吸収したカップ焼きそばです。漂ってくる香りは完全にビール。なんて贅沢なカップ焼きそばなんでしょう。
驚くほどビールの主張が強い味に! 分量を調整すれば美味しくなりそう
ソースを混ぜて完成した焼きそばを食べてみると、ビールの苦味が麺に驚くほど残っていました。濃厚なソースの味にまったく負けていません。湯切りをしてビール自体は流しているのに、ここまで苦味が残っているとはびっくりです。
これはこれでクセになる苦味ではあるのですが、味のバランス的にはイマイチ。あと麺を思いっきりすすると炭酸のシュワッとする感覚もありました。
今回は微妙な結果になってしまいましたが、ビールの分量を調整すればいい隠し味になるかもしれません。体感的にはビールを熱湯で4倍以上に薄めたら主張が薄まってバランスが整いそうだと思いました。
缶ビールを片手にカップ焼きそばを食べる機会が多い人は、熱湯を注ぐ際にちょっぴりビールを混ぜてみるといつもとちょっぴり違う味わいを堪能できるかもしれませんよ。