サービスが過剰すぎて某公共放送職員たちがザワついている謎の韓国食堂

  by 鎮目博道  Tags :  

奥渋谷“神山町”に謎の店……のウワサが!

「とにかくサービスがやばすぎる」「ランチで行って腹一杯で死ぬかと思った」「ひょっとしたら何も頼まなくてもお腹いっぱいになるのでは……と変な妄想をしたくなるレベル」と、渋谷にある某公共放送の関係者から次々に「ヤバい店」の情報が最近入った。

ムムッ! これは行かねばなるまい。変な使命感に駆られた私は早速、仕事の同僚とともに現場に急行。そこで驚きの実態を目撃することとなったのである。とにかくモノスゴい過剰サービスっぷり、早速リポートしたい。

頼んだ料理は980円のサムギョプサル2人前だけだ

その店の名前は“韓国トン一”。渋谷方向からだと東急本店の前からアップリンクの前を通る道を、まっすぐ代々木公園方向に進んだ右手にある。某公共放送のすぐそばにあるからか、お客さんには業界関係者も多く、女性客にも人気だという。

店に入り注文をしたのは18時39分。まだ時間が早いせいか、店内は空いている。

頼んだ料理は「サムギョプサル塩 980円」2人前のみ。ドリンクは、同僚が「マッコリかめ 1500円」。そして僕が「ウーロン茶 350円」だ。

サービスその1「包み野菜」&サービスその2「おかず数品」(18時40分)

注文からわずか1分後、まずは包み野菜とおかず数品が運ばれてきた。ウンウン、韓国料理店でよくサービスされる例のおかずだね。ということで、まあここまでは予想通りの展開だ。

……そしてここから怒涛のサービスがスタートすることを、この時僕達はまだ知る由もなかった。

サービスその3「ウーロン茶がナミナミいっぱい」(18時41分)

こ、これどうやって飲むの? この店のドリンクはどうやら「ナミナミいっぱい」がデフォルトのようだ。

サービスその4「韓国料理店なのになぜか目玉焼き」(18時41分)

ウーロン茶に驚いていると、ネパール人の店員さんが「はい、これサービスでーす」と、韓国料理店なのになぜか目玉焼きを笑顔で運んできた。

サービスその5「韓国のお粥」(18時43分)

「はい、これもサービスのおかゆでーす」と、ネパール人店員さん。

サービスその6「スンドゥブチゲ」(18時45分)

「はい、サービスのスンドゥブチゲです」……ってちょっと、どんだけ出てくるの? でもこれ、たくさん海鮮が入っててかなり美味しい。

そしてようやく、注文したサムギョプサルが出てきたのだが……

サービスその7「サムギョプサルこれで2人前?」(18時46分)

もうテープルの上には何も乗らない状況に。こ、これは何か片付けないと……。しかしまだまだサービスは続く。

サービスその8「山盛りネギサラダ」(18時49分)

サービスその9「サツマイモの天ぷら」(18時51分)

サービスその10「もやしとエノキ」(18時52分)

ゴ、ゴメン。肉が全然減らねえ……もう食えねえ。

とても美味しいサムギョプサルだったので、なんとか肉だけは完食し、頑張って他のものもイケるところまで食べて、お会計。サムギョプサル2人前、ウーロン茶2杯、スジョングァ(韓国のデザート飲料)1杯、マッコリかめ1つで合計4870円(消費税8%)。

……しかしまだサービスは続く。

サービスその11「アイスクリーム」(19時42分)

サービスその12「ハイ、好きなパックを1人2つ選んで持って行ってね~」

そして最後のサービス13、お土産の韓国海苔を渡しにきた店主の崔勝旭(チェ・スンウク) さんに「なぜこんなにサービスをするのか」お話を聞いてみた。

「とにかくサービスで驚かせたい!」

崔さん「とにかく日本のお客さんに、サービスをたくさんして満足してもらいたいんです。韓国では料理店でたくさんサービスをするのが当たり前ですから。本場のサービスをそのまま日本でもやりたいんです」

記者「でも、この店のサービスって、韓国のお店をはるかに超えて過剰サービスじゃないですか?」

崔さん「私は、田舎の出身なんです。全羅北道というところなのですが、私の故郷ではとにかくたくさんお客さんに食べてもらって満足してもらうのが当たり前なんです。日本のお客さんをサービスで驚かせたい! その一心で頑張っています」

11月には驚きの新サービスが登場か?

なんと崔さんは、この「過剰サービス」をさらにパワーアップさせようと、現在ある計画をしているという。

「10月には一度、故郷に帰って“とあるもの”を仕入れてこようと思うんです。日本では高価で、なかなか手に入らないものです。それをサービスとして、できれば11月から新しく提供したいなあ、と思っているんです。まだ、本当に入手できるかどうか分からないから、確定的な事は言えないんですけどね。」

さて、一体どんな新サービスが飛び出すのか。奥渋谷・神山町の“韓国トン一”から目が離せない。

韓国トン一 東京都渋谷区神山町4-18 フィルトップ神山 1F
      電話 03-5738-7498

テレビプロデューサー、顔ハメパネル愛好家。江戸川大学非常勤講師。MXテレビ映像学院講師。1992年テレビ朝日入社。社会部記者として阪神大震災やオウム真理教関連の取材を手がけた後、スーパーJチャンネル、スーパーモーニング、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。中国・朝鮮半島取材やアメリカ同時多発テロなどを始め海外取材を多く手がける。また、AbemaTVのサービス立ち上げに参画。「AbemaPrime」、「Wの悲喜劇」などの番組を企画・プロデュース。2019年8月に独立し、放送番組のみならず、多メディアで活動。公共コミュニケーション学会会員として地域メディアについて学び、顔ハメパネルのメディアとしての可能性をライフワークとして研究、記事を執筆している。近著に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)

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