熱帯夜と戦う入浴剤『BARTH』で本当に気持ちよく眠れるのか?試してみた!

  by 古川 智規  Tags :  

暦の上ではすでに秋である。立秋を過ぎればいくら暑くてもそれは「残暑」といい、2019年の日本における立秋は8月8日なので、すでに残暑なのだ。ところが昔から「暑さ寒さも彼岸まで」といい、昔から秋分(2019年は9月23日)前後までは暑かったのだろうか。そう考えると、あと1か月以上は暑さが続くことになるのかもしれない。

さて、暑い夏の夜はなかなか寝つけないという経験をした方も多いだろう。最近はエアコンを躊躇せずに使うので、本来の暑さで寝つけないということはあまりないだろうが、それでも「今夜は涼しそうだから」とエアコンを切って窓全開で寝ついたら気温が下がらず結果的に眠れなかったという事例はあるだろう。
記者の手元に「BARTH」という入浴剤がある。白色のタブレットで無臭である。無臭なのでアロマ効果で安眠を、というわけではなかろう。実はこれ、重炭酸泉を家庭のお風呂で作り出す入浴剤である。重炭酸イオンの効果で体の血行を良くして中から体温を上げようというもの。そして入浴後はヒトは自分でクールダウンしようとする。上がった体温分だけ下げようとする機構が働き、体温が下がり始めたときにヒトは眠くなることを利用して安眠に導こうというのだ。

ところで、重炭酸泉とは何のことなのか。簡単に言うと重炭酸イオン(炭酸水素イオン)が電離している状態のお湯のことである。この重炭酸イオンを溶かすためにまず必要なのが炭酸ガス、つまり二酸化炭素である。二酸化炭素を作り出すために重曹(炭酸水素ナトリウム)とクエン酸を反応させる。タブレットの正体はこの2つの物質のかたまりと言える。しかし二酸化炭素は1気圧では水の中にとどまることができず、ましてや気温や水温が高いとあっという間に空気中に逃げてしまう。炭酸水は高い気圧で無理やり水に二酸化炭素を溶け込ませているのであのシュワシュワが実現できているのである。ビール缶を振って開缶すると勢いよく飛び出すのは内部の圧力が高いからである。
ところで、実際問題として血行を良くして体温を調節するためには気体としての二酸化炭素そのものはそれほど重要ではなく、電離した炭酸水素イオンがあれば足りる。炭酸水素イオンは長い間、水中に溶け込むことができるので二酸化炭素は逃げてしまっても問題はない。

同社のプレスリリースによれば本品を投入したお風呂のお湯は中性であるという。通常、炭酸水は酸性である。いくら二酸化炭素が逃げてもいいとはいえ、本当に中性なのかが気になったので、まずはそこから検証してみることにした。

さて、本当に重炭酸泉が中性なのかどうか実験してみた。
まずは元となるお風呂のお湯がどうなのかを調べなければ始まらない。お風呂は東京都水道局の水道だが試薬を入れてみると、ほぼ中性であった。

指定通り、本品を3タブレットお風呂に投入した。勢いよく泡が立ちこの段階で、重曹(炭酸水素ナトリウム)とクエン酸が水と反応して炭酸ガス(二酸化炭素)が発生しているのだろう。
この泡が出ている真上のお湯を採取した。お風呂として使用する場合、前述したようにこの泡(二酸化炭素)はあまり重要ではないので、泡の出ているうちに早めに入らないといけないということはない。

結果は中性よりも若干酸性寄りを示したが、ほぼ中性といっても差し支えないだろう。これはお湯をかき回す前のまだ炭酸ガスが出ている最中のお湯を採取したからだろうと推測される。炭酸ガスは開放された浴槽では長時間水に溶け込めずに空気中に出てしまうので、泡が完全に出終わって本品が溶けてなくなってしまい、お風呂をよく混ぜれば中性を示すだろう。炭酸水の「気が抜けた」状態だと思えばよい。

さて、この本品を溶かした「重炭酸泉」であるが、無色透明でふつうのお湯と変わりはない。しかし、長く浸かっていると腕をさわったときに若干のヌメリを感じることができた。これはいわゆる「美人の湯」と言われる温泉と同様の現象で、代表的なものに「炭酸水素泉」がある。このヌメリは洗浄効果で、炭酸水素イオンが皮脂と反応して溶かしているためだと思われる。

最後に「暑くて寝つけない」というのは解決するのかという問題だ。現実の問題としてエアコンを使用するので暑いことが原因で寝つけないということはないし「寝つきがよかった」と実感することもなかった。しかし、睡眠の記録をとってみると記者の場合、よく眠れたと思った時の浅い睡眠と深い睡眠の比がおおむね1:2程度なのだが、本品を使用して入浴後に寝たデータでは写真の通り1:3.536(浅い睡眠1時間37分:深い睡眠5時間43分)という結果になり、明らかに熟睡できていた。しかも寝ると決めてから最初の浅い眠りに落ちるまで4分しかかかっていない。これでは寝つきのことを覚えているはずがない。もっとも個人差もあるだろうし環境や体調によっても異なるだろうが、少なくとも記者の場合は熟睡できたことがデータで証明された形となった。

炭酸水素イオン(重炭酸イオン)により体の洗浄効果があり、かつ中性のため年齢を問わず入浴することができ、気が付かないうちに熟睡できているのであれば、長い目で見れば常用する意義があるのではないだろうか。
同社では「#夏の寝つき風呂 プレゼントキャンペーン」をツイッター上で8月31日まで行っている。キャンペーンの詳細と本品のメカニズムや医学的見地からのエビデンスはキャンペーンサイトをご覧いただくとして、本品3錠分が1万名に当たるということなので、応募して安眠を獲得してみてはいかがだろうか。

※参考
キャンペーンサイト
https://barth.jp/lp/bath_before_bed/
[リンク]

※写真はすべて記者撮影

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

Twitter: jj6tje

Facebook: jj6tje