【日本から世界へ】佃尚能 監督『The Sea』がハリウッドで世界のダンスフィルム15本に選出

  by 荏谷美幸  Tags :  

世界中のダンスフィルムを一堂に会した映像の祭典 “DANCES WITH FILMS” が13日からハリウッドで開幕。日本作品『The Sea』(監督 佃 尚能 / 主演 山田佳奈実)が 世界の15本として、映画の殿堂・TCLチャイニーズシアターで上映される。

応募総数3700本、世界のダンスフィルムがハリウッドに集結



“DANCES WITH FILMS”という映像の祭典をご存じだろうか?1998年からロサンゼルスで開催され、今年で22回目を迎える<ダンスと音楽>に特化した国際映画祭だ。

世界11ヵ国3700以上の応募作品の中から選りすぐられたダンスフィルムがハリウッドに集結。6月13日から23日の10日間、映画の殿堂・TCLチャイニーズシアターで開催される。

日本からは、ガールズロックバンド LAZYgunsBRISKY の同名楽曲をモチーフに、ダンスと物語で構成されたショートフィルム『The Sea』が “A CELEBRATION OF MUSIC & DANCE” 部門の15作品に選出。現地時間14日 午後2時45分から上映される。

Dances With Films 公式HP [リンク]

実話を元にダンスで描く、苦悩の別れと旅立ちの物語

『The Sea』は、ドラマ『先に生まれただけの僕』『チア☆ダン』などの好演で話題を呼んだ女優・山田佳奈実を主演に迎え、LAZYgunsBIRSKYの自伝的、同名楽曲をモチーフに制作されたショートフィルム。

台詞をほとんど使わずに、ダンスと音楽で構成された映像表現が高く評価され、第68回ベルリン国際映画祭のプレミア上映を皮切りに、イタリアの映画賞 Onilos Film Awards で最優秀MV賞、最優秀振付賞。オーストリアの映画祭 Vienna Independent Film Festival で最優秀MV賞などを受賞した。

『The Sea』 公式HP [リンク]

映像コンテンツの命題は「世界発信」佃尚能 監督も現地入り

監督の佃 尚能 (つくだひさのり) はドラマの演出や、大河ドラマ『真田丸』『西郷どん』などのオープニング映像も手がけるTVディレクター。『The Sea』は2017年に個人作品として制作。この時にドローンスタッフで参加した中村豪 (L.S.W.F) は、その後『西郷どん』のオープニング映像でもタッグを組んでいる。

『鼻歌』『私とわたし』が2年連続でカンヌ国際映画祭 上映作品に選出され、国内外25冠を受賞する佃監督だが、自身の作品のハリウッド上映は初。

「日本の映像コンテンツの必須命題は「世界発信」。映像産業の本丸・ハリウッドで、世界のフィルムメーカーたちと、今後の映像制作について意見交換をして来たい」

とコメントしている。佃監督は13日に、第1回アカデミー賞会場としても知られる、ハリウッド・ルーズベルトホテルで行われるオープニング・セレモニーから現地入り。レッドカーペットイベントや、14日の上映にも登壇を予定している。

映画、映像、エンタメ系Webライター。国内外エンタメマーケットの現場から、日本のエンタメを取り巻く空気感をお伝えします。

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