夏冷え対策に!関西の夏の風物詩『冷やしあめ』をご存知ですか?

  by よっぷぃ  Tags :  

幼少期を関西で過ごした方なら、夏の駄菓子屋や屋台で『冷やしあめ』を飲んだ思い出をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか。関西ではまさに、“夏の風物詩”ともいえる存在です。

冷やしあめは、麦芽水飴を湯で溶き、ショウガの絞り汁を加えた、シンプルな飲み物です。
麦芽水飴の素朴な甘さと、ショウガの清々しさのハーモニーは、なかなか味わい深いものがあります。きりりと冷えた冷やしあめ、もしも飲んだことがない方がいらっしゃいましたら、ぜひお試しください。

とは言うものの、最近では冷やしあめを、あまり見かけなくなってしまいました。
冷やしあめを扱っていた駄菓子屋自体、珍しい存在になってしまいましたので、仕方のない事なのかもしれません。まったくもって、寂しい限りです。

通信販売でも手に入るようですが、ここはひとつご自身でお作りになってはいかがでしょうか。簡単に作ることができますし、味も好みで調節できますので、おすすめです。
冷やしあめのレシピ、記事の後半で紹介いたします。

夏にショウガの妙

冷やしあめを飲んで強く感じるのは、ショウガのさわやかな香と味わい。このスパイシーな風味が、清涼感を運んでくれます。ショウガの風味なくしては、冷やしあめは語れません。

冷やさずに熱々でいただくものを、『あめ湯』と称します。
あめ湯はショウガの効果を期待し、血行促進や疲労回復を狙って、主に冬場に好んで飲まれておりました。

しかしあめ湯は、夏場にも“暑気払いの飲み物”として飲まれていたようです。
夏場に熱いものを飲むと、汗をかき涼を得られると言います。あめ湯の場合は、これに加えショウガが血行を促進し体を温めますので、さらに汗をかき涼が得られるという事のようです。

冷やしあめでも同様に、ショウガによる血行促進が期待できます。
最近ではクーラーによる体の末端の冷えが問題になり、“夏冷え”なる言葉まで生まれているそうです。夏冷えに悩む方にこそ、ぜひショウガたっぷりの冷やしあめを飲んでいただきたいところ。血行が良くなりますと、体幹部の熱が血流に乗って運ばれ、結果、体の末端部が温められます。

しっとり素朴な甘さで気分を落ち着け、さわやかな風味で涼を感じ、さらに血行を促進して冷えた体の末端を温める。現代の夏の飲料としても、まったくもって理にかなった飲み物なのです。

冷やしあめ(あめ湯)のレシピ

レシピと呼ぶにはあまりにも簡単ですが、ご案内します。
お好みに応じて、麦芽水飴やショウガの量を調節してお楽しみください。

■材料
・麦芽水飴:80g
・水:500cc
・ショウガ汁:小さじ3

■レシピ
1、麦芽水飴と水を鍋にいれ、火にかけてとかす。煮立たせないよう、ご注意ください。
2、ショウガ汁を加え火を止め、荒熱がとれたら冷蔵庫で冷やします(あめ湯の場合は、冷やさず熱いうちにいただきます)

難しく考えずにアレンジを楽しみましょう!

簡単すぎましたでしょうか。
あまりこだわらずに、水飴とショウガ汁をコップに入れて、熱湯を注いでも良いと思います。そのまま飲めばあめ湯ですし、冷やせば冷やしあめです。これならばオフィスでも、給湯室でサッと作ることができますね。

麦芽水飴がないときは、“砂糖大さじ3+蜂蜜大さじ2”で代用しても良いでしょう。砂糖は三温糖を使えば素朴な味わいになりますし、上白糖を使えば上品な味わいとなります。
いっそのこと、砂糖とショウガだけでも、良いと思います。あまり難しく考えず、自由に楽しみましょう。

かつては、関西の夏の風物詩として名を馳せた『冷やしあめ』。
関西の方はもちろんのこと、関西以外の方にもぜひご賞味いただき、現代の夏を乗り切っていただきたいと思います。

非IT系企業のweb担当者。e-コマース界隈に生息中。今までビジネス書しか読まなかったけど、最近は小説しか読まなくなりました。三島由紀夫、村上龍、舞城王太郎あたりが好き。そして和食好き☆

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