【動画あり】YAMAHA Marine Club『Sea-Style』で体験クルージングをしてきた!

  by 古川 智規  Tags :  

ヤマハ発動機が報道関係者向けに開催した「Sea-Style」体験クルージングに参加したのでレポートする。
Sea-Styleとは同社が運営する会員制レンタルボートクラブのブランドである。自動車に例えるならばレンタカーにあたるが、免許制度を含めて多少の違いがあるのでその点については随時解説する。
免許を受有している人もそうでない人も楽しめる会員組織なので、それぞれのスタイルに合わせて選択していただきたい。

用意されたボートはSea-Styleでレンタルすることができるクラブ艇で今回は報道関係者が6艇に分乗した。記者が乗艇したのはSR320FBというフライブリッジ仕様の32フィート艇だ。
Sea-Styleはボートをレンタルして自身で操縦するので、2級小型船舶操縦士以上の免許を受有していないと会員として入会することができない。もちろん同社ではボート免許教室も主催しているので免許を取得すること自体は自動車運転免許と比較して費用も時間も少なく済むので、それほど難しい話ではない。
今回の体験クルージングは船長付きのクルーズなので免許がなくても構わない。これは「Sea-Style Light」という免許がない方でも入会することができる区分によく似ている。いわばボートを船長付きでチャーターする形態である。レンタカーは法律により運転手付きで貸すことは禁じられているので、この点は陸とは異なる。もっとも運転手付きのレンタカー需要という点においては、タクシーやハイヤー、あるいは貸し切りバスで満たしている。

今回、同乗してくれたのはモデルの入月あやのさん。免許は持っていないし、ボートクルージングも初体験だ。
ボートは天王洲アイル付近の桟橋を出発して、豊洲方面に舳先を向けた。

レインボーブリッジが見えてきたところで微速前進を解除、25ノット程度まで速力を上げる。
船舶の速度のことを「速力」と言い、単位はノットを使用する。1ノットは1時間に1海里進む速力なので25ノットはおおよそ50km/hに相当する。
小型船舶操縦士の免許は1級、2級、2級湖川限定、特殊小型に大別される。特殊小型はいわゆる水上オートバイである。1級と2級の違いは航行区域が無制限なのか5海里に限定されるかだけの違いである。したがってクルーザーヨット等で太平洋を横断しようと思えば1級が必要だが、そうでなければたいていの国内航海は離島にでも行かない限りは2級で足りる。実際には国家試験で学科の科目が多いだけなので1級を取ってしまった方が夢は広がる。

記者は1級小型船舶操縦士の免許と旅客輸送ができる特定操縦免許を受有しているが、かといってボートを所有しているわけではないのでどうしても「ペーパー船長」になってしまう。実際にほとんどの免許所有者はそうではないだろうか。そこで同社ではボートをレンタルする際の安全講習や「マリン塾」といったいわばペーペードライバー講習のようなものも開催しているので、免許を持っていても不安だと感じても安心だろう。
脅すつもりはないが、海の上では船長がすべての責任を負っているし、緊急事態が発生しても船長が対処するしかないのである。陸のように警察や消防や救急がすぐに来てくれるわけではない。自船位置はGPSでわかって通報しても潮に流されるので位置は刻一刻と変化する等、陸とは違う命に直結することが多いのもまた事実である。よって、船長の安全意識の向上と、対策には万全の態勢で運営しているのである。

さて、左舷側に東京五輪で使用される選手村の建設現場が見えてきた。陸からは見ることができないものが海上からは見え、普段知っている東京とは全く違う風景がそこにあった。

■YAMAHA Marine Club『Sea-Style』で体験クルージングをしてきた!
https://youtu.be/J0QhPZMCRgw


(360度VR空間音声動画なので対応機器をお持ちの方はVRでご覧いただけます)

SR320FBはフライブリッジでキャビンの上に操縦席があるタイプなので、その分キャビンは広々とラグジュアリーである。
定員12名なので大グループでも一度に乗船可能であるし、家族でも数家族は大丈夫だろう。

この艇は購入すると4000万円もするので普通に手が出せる代物ではない。もちろんレンタル費用も高額に設定されているが、少人数でのクルージングやフィッシング目的であればもっと小さく操縦のしやすいレンタル料金もレンタカー程度のクラブ艇も多く用意されているので、引き続きボート遊びを積極的に紹介していきたい。

※写真および動画はすべて記者撮影・収録
 モデル:入月あやの

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

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